IROHA 保存版ガイド・がん治療・免疫療法
免疫チェックポイント阻害薬とは?
効果が確認されたがん・副作用・保険と自由診療の違いを徹底解説【保存版】
「オプジーボはがんに効く薬と聞いた」「クリニックで免疫療法をすすめられた」。免疫チェックポイント阻害薬は、人を対象にした大規模な臨床試験で効果が確かめられ、国が承認した「効果が証明された免疫療法」です。一方で、すべてのがん・すべての人に効くわけではなく、命に関わる副作用が起こることもあります。また、同じ薬でも、承認された使い方(保険診療)と、承認外の使い方(自由診療)とでは、根拠の強さがまったく違います。この記事では、その違いが分かるように整理しました。
医師による監修前の記事です
この記事は、AIを用いてIROHA編集部が、下記の情報源をもとに作成しました。医師による内容の確認(医療監修)はまだ受けていません。本文中の[番号]から、それぞれの情報源を確認できます。治療を検討するときは、必ず主治医にご相談ください。
この記事の情報源(9件・2026年10月23日確認)- 公的機関 2件国立がん研究センター がん情報サービス、厚生労働省
- 学会 1件日本臨床腫瘍学会
- 研究論文 4件PubMed
- 医療機関の公式サイト 2件医療機関公式サイト(料金の確認のみ)、医療機関公式サイト(提供内容の確認のみ)提供状況・料金などの確認にだけ使っており、治療効果の根拠ではありません
- 免疫チェックポイント阻害薬は、がんが免疫に「攻撃しないで」とかけるブレーキを外す薬。がんを直接攻撃する薬ではない[1]
- メラノーマ、肺がん、腎細胞がんなど承認されたがんでは、大規模な比較試験で生存期間の延長が示され、保険診療で受けられる[1][5][6]
- ただし効くのは一部の人。同じがんでも効果が出ない人が多く、効く人を事前に見分ける方法も完全ではない[4]
- 間質性肺炎、大腸炎、1型糖尿病、甲状腺の異常など、全身に免疫の副作用が起こることがあり、治療が終わってから出ることもある[1][2]
- 自由診療での承認外の使い方(保険の対象外のがんへの使用、低用量での使用、免疫細胞療法との併用など)は、効果が確立していないと公的機関・学会が注意を呼びかけている[1][3]
免疫チェックポイント阻害薬は、副作用に24時間対応できる体制のある医療機関で、決められた用法・用量で使うことが求められている薬です[2][3]。自由診療で受けることを考えている場合は、いまの主治医に必ず相談し、保険診療で受けられる治療や臨床試験がないかを先に確認してください。
免疫チェックポイント阻害薬とは
私たちの体には、がん細胞のような「異物」を攻撃する免疫の仕組みがあります。ところが、がん細胞は免疫細胞(T細胞)に「攻撃しないで」という信号を送り、免疫のブレーキをかけて攻撃を逃れることがあります。免疫チェックポイント阻害薬は、このブレーキがかからないようにして、免疫ががん細胞を攻撃する力を保つ薬です[1]。
代表的な薬には、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)、ペムブロリズマブ(キイトルーダ)、イピリムマブ(ヤーボイ)、デュルバルマブ(イミフィンジ)などがあります[1][5]。いずれも点滴で使う薬で、正式には「抗PD-1抗体」「抗CTLA-4抗体」のように、どのブレーキに作用するかで分類されます。
「効果が証明された免疫療法」と「証明されていない免疫療法」
国立がん研究センターは、免疫療法を、効果が証明された免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬の承認された使い方など)と、効果が証明されていない免疫療法(自由診療で行われる免疫療法、臨床試験などの研究段階の免疫療法)に分けて説明しています[1]。日本臨床腫瘍学会も2019年に、国内で保険適用になっているがん免疫療法は、免疫チェックポイント阻害薬とBCG(尿路上皮がん)だけであると注意を呼びかけました[3]。
どのような仕組みなのか?
T細胞の表面にはPD-1やCTLA-4という「ブレーキ」の受け皿があり、がん細胞の表面にはPD-L1などの「ブレーキをかける側」の分子があります。薬は、このどちらかにくっついて、ブレーキがかからないようにします[1][2]。
| 作用する分子 | 薬の例 | 働き |
|---|---|---|
| PD-1(T細胞側) | ニボルマブ、ペムブロリズマブ | PD-1とPD-L1・PD-L2の結合を妨げ、T細胞のブレーキを外す |
| PD-L1(がん細胞側など) | デュルバルマブ など | がん細胞側からかかるブレーキを妨げる |
| CTLA-4(T細胞側) | イピリムマブ | T細胞が活性化する段階のブレーキを外す |
免疫のブレーキは、本来、免疫が自分の体を攻撃しすぎないようにするためのものです。そのためブレーキを外すと、免疫が正常な臓器を攻撃してしまう副作用(免疫関連有害事象)が起こることがあります[2]。これが、従来の抗がん剤とは違う副作用が出る理由です。
どのような患者が対象となるのか?
保険診療で使えるのは、薬ごとに国が承認した「がんの種類」と「条件」に当てはまる場合です。国立がん研究センターは、承認されているがんの例として、メラノーマ(悪性黒色腫)、非小細胞肺がん、腎細胞がん、ホジキンリンパ腫、頭頸部がん、胃がん、悪性胸膜中皮腫、子宮頸がん、食道がん、肝細胞がんなどを挙げています[1]。ただし、使える薬・治療の段階(最初の治療か、ほかの治療のあとか)・ほかの薬との組み合わせは、がんの種類と薬ごとに細かく決まっています。
がんの種類ではなく「がんの性質」で決まる場合
ペムブロリズマブは、がんの種類にかかわらず、MSI-High(高頻度マイクロサテライト不安定性)という性質を持つ固形がんで、抗がん剤治療のあとに悪化し、標準的な治療が難しい場合に使えることが承認されています。MSI-Highかどうかは、決められた検査で調べます[2]。
慎重な判断が必要な場合
厚生労働省の最適使用推進ガイドライン(MSI-High固形がんへのペムブロリズマブ)では、次のような場合は投与が推奨されず、ほかに治療の選択肢がない場合に限って慎重に考えるとしています[2]。
- 間質性肺疾患がある、またはかかったことがある
- 自己免疫疾患がある、または慢性・再発性の自己免疫疾患にかかったことがある
- 臓器移植(造血幹細胞移植を含む)を受けたことがある
- 結核にかかっている、またはかかったことがある
- 全身の状態が悪く、日常生活の多くを介助に頼っている(ECOG PS 3〜4)
同じガイドラインでは、薬の成分にアレルギーを起こしたことがある方は禁忌(使ってはいけない)とされています[2]。対象になるかどうかは、がんの種類・病期・遺伝子検査の結果・これまでの治療・全身の状態で決まるため、主治医に確認してください。
どのような効果が確認されているのか?
免疫チェックポイント阻害薬は、多くのがんで第3相の無作為化比較試験(くじ引きのように公平に治療を割り振って比べる試験)が行われています。ここでは、代表的な試験を紹介します。
| 試験 | 対象 | 比較 | 主な結果 | 読むときの注意 |
|---|---|---|---|---|
| CheckMate 017(2015年) | 抗がん剤治療後に悪化した進行扁平上皮非小細胞肺がん272人 | ニボルマブ vs ドセタキセル(抗がん剤) | 全生存期間の中央値 9.2か月 vs 6.0か月。1年生存率 42% vs 24%。奏効率 20% vs 9%[4] | 効いた人は一部(奏効率20%)。PD-L1の量にかかわらず効果が見られた |
| KEYNOTE-024(2016年) | PD-L1を50%以上の細胞で発現し、EGFR・ALKの変異がない進行非小細胞肺がん305人(初回治療) | ペムブロリズマブ vs プラチナ製剤を含む抗がん剤 | 無増悪生存期間の中央値 10.3か月 vs 6.0か月。奏効率 44.8% vs 27.8%。重い治療関連の副作用 26.6% vs 53.3%[5] | PD-L1が高い人に限った試験。抗がん剤群から悪化後に移ることが認められていた |
| CheckMate 067(5年の追跡、2019年) | 治療歴のない進行メラノーマ | ニボルマブ+イピリムマブ、ニボルマブ単独、イピリムマブ単独 | 5年生存率 52%(併用)、44%(ニボルマブ単独)、26%(イピリムマブ単独)[6] | 比べる相手はイピリムマブ単独。生活の質の持続的な悪化は見られなかった |
これらの試験から、承認されたがん・条件では、従来の治療と比べて生存期間を延ばす効果があることが分かっています。特に、効いた人では効果が長く続くことがあるのが特徴です[6]。
一方で、奏効率(がんが一定以上小さくなった人の割合)は20〜50%程度の試験が多く、効かない人のほうが多い場合もあります[4][5]。「免疫療法だから誰にでも効く」わけではありません。
科学的根拠と研究状況
| 項目 | 現在の状況 |
|---|---|
| 国内の承認 | 複数の薬が、がんの種類・条件ごとに承認されている[1] |
| 保険適用 | 承認された効能・効果の範囲で保険診療として使える[1] |
| 使う医療機関の要件 | 厚生労働省の最適使用推進ガイドラインで、がん診療連携拠点病院などの施設要件、がん薬物療法に詳しい医師の配置、副作用に24時間対応できる体制などが定められている(MSI-High固形がんのペムブロリズマブの例)[2] |
| 海外 | 主要な臨床試験は国際共同試験として行われ、海外でも承認されている[5][6] |
| 研究の段階 | 新しいがんの種類、手術前後の使用、ほかの薬との組み合わせなどで、臨床試験が続いている |
自由診療での「低用量」使用について
自由診療では、保険で決められた量より少ない量(低用量)で使う例があります。インドで行われた無作為化比較試験(2023年)では、頭頸部がんで、飲み薬の抗がん剤などの組み合わせに低用量のニボルマブ(3週ごとに20mg)を加えると、1年生存率が16.3%から43.4%に改善しました[7]。
ただし、この試験は通常の量のチェックポイント阻害薬を使えない状況で、低用量を「加えるかどうか」を比べたもので、通常の量と低用量を比べた試験ではありません[7]。研究者自身も、通常の量の薬を使えない人のための選択肢として位置づけています。この結果を、日本の自由診療で行われている低用量の使い方や、免疫細胞療法などとの組み合わせにそのまま当てはめることはできません。
治療の流れ
- 相談・診察:がんの種類、病期、これまでの治療、持病(自己免疫疾患・間質性肺疾患など)を確認します[2]。
- 検査:薬によって、PD-L1の量やMSI-Highなどを調べる検査が必要です[2][5]。あわせて、肺・甲状腺・血糖・肝臓などの状態を調べ、副作用が出たときに比べられるようにします。
- 治療の実施:外来の点滴で行うことが多く、間隔は薬や量によって異なります(例:ペムブロリズマブは3週間ごと、または6週間ごと[2])。
- 治療期間・回数:がんの種類や効果、副作用によって異なります。決まった回数を一律に案内できるものではないため、主治医に確認してください。
- 経過観察:画像検査で効果を確認します。副作用は治療の終了後、数週間から数か月たってから起こることもあるため、治療後も体調の変化に注意します[1]。
副作用・リスク・注意点
免疫チェックポイント阻害薬の副作用は、従来の抗がん剤(脱毛・吐き気・白血球の減少など)とは性質が違い、免疫が自分の臓器を攻撃することで、全身のどこにでも起こりえます[1][2]。頻度は高くなくても、命に関わることがあります。
| 起こりうる副作用 | 気づくきっかけ |
|---|---|
| 間質性肺疾患(肺の炎症) | 息切れ、咳、発熱。日本臨床腫瘍学会は「10人に1人くらい」に起こる重い副作用としている[3] |
| 大腸炎・重い下痢 | 下痢、便の回数が増える、血便、腹痛[1] |
| 1型糖尿病(劇症型を含む) | のどの渇き、尿が増える、だるさ。急に進むことがある[3][2] |
| 甲状腺・下垂体・副腎の異常 | だるさ、むくみ、動悸、体重の変化など[2] |
| 肝機能障害、腎障害、皮膚障害 | 血液検査の異常、発疹など[2] |
| 重症筋無力症、心筋炎、神経障害など | まぶたが下がる、力が入らない、胸の痛み。まれだが重くなりうる[3][2] |
副作用が起きた場合は、ステロイドや免疫を抑える薬などで治療します。早く見つけて対応することが大切です[1][2]。いつもと違う症状があれば、治療が終わったあとでも、すぐに治療を受けた医療機関に連絡しましょう。ほかの病院を受診するときは、この薬を使ったことを必ず伝えてください。
- 効果が得られない可能性:承認されたがんでも、効果が出ない人が多くいます[4][5]。
- 標準治療を遅らせるリスク:効果が確認されていない使い方を優先して、効果が確認された治療や臨床試験の機会を逃すおそれがあると、学会は指摘しています[3]。
治療費・保険適用
承認されたがん・条件で使う場合は保険診療になります[1]。自己負担は、年齢や所得に応じて1〜3割です。薬の価格が高いため医療費は高額になりやすいですが、高額療養費制度で、ひと月の自己負担には上限があります(くわしくは「お金の制度7選」)。薬の価格は改定されることがあるため、具体的な金額は治療を受ける医療機関で確認してください。
自由診療で使う場合
承認外の使い方は保険が使えず、全額自己負担です。費用の例として、提携医療機関の公式サイトには次のような掲載がありました(いずれも自由診療・保険適用外)。
| 医療機関 | 掲載内容 |
|---|---|
| ライトクリニック銀座 | オプジーボ(120mg)の治療費の例:薬剤費297,000円〜、薬剤発注料55,000円〜、投与管理料264,000円〜、検査22,000円〜、計638,000円〜(1回の例)[8] |
| よろずクリニック | 低用量のオプジーボ・ヤーボイを含む「AIIMプログラム」は自由診療で、費用は治療内容・使う薬・回数で異なり、診察時に案内するとしている(金額の掲載なし)[9] |
料金は2026年10月23日に各医療機関の公式サイトで確認した内容です。最新の料金・含まれる内容は各医療機関にご確認ください。
他の治療法との違い
| 治療 | 考え方 | 根拠の位置づけ |
|---|---|---|
| 免疫チェックポイント阻害薬(承認された使い方) | 免疫のブレーキを外す | 承認されたがんで比較試験による効果あり。保険診療[1] |
| 従来の抗がん剤(細胞障害性抗がん剤) | がん細胞が増えるのを直接妨げる | 多くのがんで標準治療。免疫チェックポイント阻害薬と組み合わせる治療もある |
| 分子標的薬 | がんの増殖に関わる特定の分子を狙う | 遺伝子の変異などに合わせて使う標準治療 |
| 自由診療の免疫細胞療法・がんワクチン | 免疫細胞を体外で増やして戻す、など | 効果は証明されておらず、医療として確立していない[1][3](6種複合免疫療法の記事も参照) |
「免疫療法」という同じ言葉でも、中身と根拠はまったく違います。免疫チェックポイント阻害薬と免疫細胞療法などを組み合わせる自由診療については、その組み合わせで効果と安全性を確かめた比較試験は確認できていません。
治療を検討する際の確認事項
主治医に確認したいこと
- 私のがんの種類・病期で、保険で使える免疫チェックポイント阻害薬はありますか?
- PD-L1やMSI-Highなど、受けておくべき検査はありますか?
- 使う場合、抗がん剤などと組み合わせますか?
- どのくらいの期間続け、何で効果を判断しますか?
- 持病(自己免疫疾患、肺の病気など)は影響しますか?
- 副作用が出たとき、夜間・休日はどこに連絡すればよいですか?
- 参加できる臨床試験はありますか?
- 使わない場合、ほかにどんな選択肢がありますか?
自由診療の医療機関に確認したいこと
- 私のがんで、この使い方(量・組み合わせ)を比較試験で確かめた結果はありますか?
- 薬はどのように入手していますか?(正規の流通か、個人輸入か)
- 重い副作用が出たときに、入院や専門医の対応ができますか?夜間・休日は?
- いまの主治医と情報を共有してもらえますか?
- 検査・診察・薬剤・管理料を含めた総額はいくらですか?
迷ったときは、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターでも相談できます(その病院にかかっていなくても利用できます)。
エビデンスの現在地まとめ(2026年10月時点)
| 論点 | 現時点での評価 |
|---|---|
| 承認されたがん・条件での効果 | 第3相の比較試験で生存期間の延長が示されている[4][5][6] |
| 効く人の割合 | 一部の人。試験によって奏効率は20〜50%程度[4][5] |
| 副作用 | 免疫関連の副作用が全身に起こりうる。まれに命に関わる[3][2] |
| 保険 | 承認された効能・効果の範囲で保険適用[1] |
| 承認外のがんへの自由診療での使用 | 効果は明らかではなく、医療として確立していない[1] |
| 低用量での使用 | 通常の量を使えない状況での試験はあるが、通常の量と比べた根拠は確認できていない[7] |
| 免疫細胞療法などとの併用 | 効果・安全性を確かめた比較試験は確認できていない。重い副作用への注意が必要[3] |
よくある質問
免疫チェックポイント阻害薬は、どんながんにも効きますか?
いいえ。効果が確かめられ、保険で使えるのは、薬ごとに承認されたがんの種類・条件に限られます。承認されたがんでも、効果が出るのは一部の人です[1][4]。
オプジーボは「夢の薬」と聞きました。本当ですか?
承認されたがんで生存期間を延ばす効果が確かめられた重要な薬ですが、効かない人も多く、副作用もあります。効いた人では効果が長く続くことがある一方で、すべての人に当てはまるわけではありません[6][5]。
副作用は抗がん剤より軽いのですか?
副作用の種類が違います。脱毛や吐き気は少ないことが多い一方、間質性肺炎、大腸炎、1型糖尿病、甲状腺の異常など、免疫の副作用が全身に起こることがあり、まれに命に関わります[3][2]。
治療が終わったあとも、副作用に気をつける必要はありますか?
はい。治療の終了後、数週間から数か月たってから副作用が起こることもあります[1]。いつもと違う症状があれば、治療を受けた医療機関に連絡し、ほかの病院ではこの薬を使ったことを伝えてください。
保険が使えないがんでも、自由診療なら受けられますか?
受けられる医療機関はあります。ただし、国立がん研究センターは、保険診療の対象になっていないがんでの使用は効果が明らかではなく、医療として確立されたものではないと説明しています[1]。まずは主治医に、保険で使える治療や臨床試験がないかを確認しましょう。
「低用量なら副作用が少なく、費用も安い」と聞きました。
低用量のニボルマブを加えて生存期間が延びたインドの試験はありますが、通常の量を使えない状況で「加えるかどうか」を比べたもので、通常の量と比べたものではありません[7]。低用量の効果と安全性が通常の量と同等であることは、確認できていません。
免疫細胞療法と一緒に受けると、効果が高まりますか?
その組み合わせで効果を確かめた比較試験は確認できていません。日本臨床腫瘍学会は、個人輸入した薬と免疫細胞療法を併用するクリニックで、副作用に対処できず亡くなった例が報告されていると注意を呼びかけています[3]。
IROHAからのメッセージ
免疫チェックポイント阻害薬は、がん治療を大きく変えた薬です。承認されたがんでは、これまでの治療では難しかった長い期間の効果が得られる人もいて、「希望」と感じるのは自然なことです。
その一方で、「免疫療法」という言葉が、効果の確かめられた治療と、確かめられていない治療の両方に使われていることが、迷いや不安を大きくしています。この記事で紹介した「承認された使い方か」「比べる相手のある試験があるか」「副作用に対応できる体制があるか」は、どんな治療を考えるときにも役に立つ視点です。
迷ったときは、一人で決めずに、主治医やがん相談支援センター、セカンドオピニオンを活用してください。IROHAも、あなたが納得して選べるよう、確かな情報を届け続けます。
参考文献・情報源
本文中の[番号]は、この一覧の出典に対応しています。出典は種類ごとにまとめています。医療機関の公式サイトは、提供状況・治療の流れ・料金の確認にだけ使い、治療効果の根拠としては使っていません。
公的機関(2件)
- [1] 免疫療法 もっと詳しく(国立がん研究センター がん情報サービス・2025年11月6日更新)
- [2] 最適使用推進ガイドライン ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)~高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌~(厚生労働省・平成30年12月(令和2年8月改訂))
学会(1件)
- [3] がん免疫療法に関する注意喚起について(日本臨床腫瘍学会・2019年5月30日)
研究論文(4件)
- [4] Brahmer J, et al. Nivolumab versus Docetaxel in Advanced Squamous-Cell Non-Small-Cell Lung Cancer. N Engl J Med. 2015;373(2):123-35.(CheckMate 017)(PubMed・2015)
- [5] Reck M, et al. Pembrolizumab versus Chemotherapy for PD-L1-Positive Non-Small-Cell Lung Cancer. N Engl J Med. 2016;375(19):1823-1833.(KEYNOTE-024)(PubMed・2016)
- [6] Larkin J, et al. Five-Year Survival with Combined Nivolumab and Ipilimumab in Advanced Melanoma. N Engl J Med. 2019;381(16):1535-1546.(CheckMate 067)(PubMed・2019)
- [7] Patil VM, et al. Low-Dose Immunotherapy in Head and Neck Cancer: A Randomized Study. J Clin Oncol. 2023;41(2):222-232.(PubMed・2023)
医療機関の公式サイト(2件)
- [8] ライトクリニック銀座 料金ページ(医療機関公式サイト(料金の確認のみ))
- [9] よろずクリニック がん免疫統合医療「AIIMプログラム」(医療機関公式サイト(提供内容の確認のみ))
記事情報
- 初回公開日
- 2026年10月24日
- 最終更新日
- 2026年10月23日
- 医学的確認状況
- 医師による監修前(AIを用いてIROHA編集部が公的資料・論文などをもとに作成)
- 編集確認
- 未完了
- 参考情報の確認日
- 2026年10月23日
- 次回確認予定日
- 2027年4月23日
- 執筆
- IROHA編集部
治療法ごとの根拠の強さを、読者の方が見比べやすいように整理したIROHA独自の区分です。公的機関・学会による医学的な評価ではありません。AIと編集部が根拠を示して暫定評価を行い、医療監修で確定します。
- A:対象・条件を限定して臨床的有効性が確立
- B:人を対象とした比較研究などで有効性が示唆されるが、結論は限定的
- C:臨床研究は存在するが、有効性は未確立
- D:主に前臨床研究・理論段階
- E:信頼できる有効性の根拠が確認できない
- 未評価:資料不足により分類できない
相談できる医療機関
この治療法について相談できる医療機関の掲載は、現在確認中です。がんの治療について相談したいときは、主治医のほか、全国のがん診療連携拠点病院などにある「がん相談支援センター」を無料で利用できます(国立がん研究センター がん情報サービス)。


