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IROHA 保存版ガイド / 丸山ワクチン

「丸山ワクチン」とは?
有償治験の仕組み・研究結果・費用・受け方を整理【保存版】

2026年10月24日公開・2026年10月23日更新・IROHA編集部(日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設、衆議院の答弁書、医薬品医療機器総合機構(PMDA)、査読付き論文をもとに作成)・医師による監修前

「丸山ワクチンは費用が安く、副作用も少ないと聞いた」。丸山ワクチンは、1960年代からがんの患者さんに使われ、使用者は40万人を超えると説明されている治療です[1]。一方で、がんの治療薬としては承認されておらず、患者さんが費用を負担して参加する「有償治験」という特殊な仕組みで使われています[8][12]。この記事では、長い歴史をもつこの治療を、制度と研究結果の両面から整理しました。

医師による監修前の記事です

この記事は、AIを用いてIROHA編集部が、下記の情報源をもとに作成しました。医師による内容の確認(医療監修)はまだ受けていません。本文中の[番号]から、それぞれの情報源を確認できます。治療を検討するときは、必ず主治医にご相談ください。

この記事の情報源(18件・2026年10月23日確認)
  • 公的機関 3件衆議院、医薬品医療機器総合機構(PMDA)、国立がん研究センター がん情報サービス
  • 研究機関 10件日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設(丸山ワクチン オフィシャルWEBサイト)
  • 研究論文 3件PubMed
  • 事典 1件コトバンク
  • 医療機関の公式サイト 1件医療機関公式サイト(提供内容・流れ・料金の確認のみ)提供状況・料金などの確認にだけ使っており、治療効果の根拠ではありません
参考文献・情報源の一覧を見る
C IROHAの情報整理区分(暫定):臨床研究は存在するが、有効性は未確立 1981年に厚生省(当時)はがんへの有効性を認めず、承認されていない[12]。濃度の高い関連薬(アンサー、成分Z-100)を放射線治療に加えた子宮頸がんの偽薬対照の第3相試験では、生存率の改善は統計的に有意ではなかった[15] / この区分はIROHA独自の情報整理のためのもので、公的な医学的評価ではありません。医療監修で確定する前の暫定評価です。区分の説明
この記事でわかること
  • 丸山ワクチンは、結核菌から抽出した成分の注射薬。1944年に皮膚結核の薬として作られ、1960年代からがんの患者さんに使われてきた[1][12]
  • がんの治療薬としては承認されていない。1981年以降、患者さんが実費を負担する「有償治験薬」として使われている[8][12]
  • 濃度の高い関連薬(アンサー)は放射線治療による白血球減少の薬としてのみ承認。がんへの効果は承認されていない[13][9]
  • 関連成分Z-100を使った子宮頸がんの第3相試験では、生存率が改善する傾向はあったが、統計的に有意ではなかった[15]
  • 費用は治験薬代が1クール(20本)9,900円の掲載例があり、ほかの自由診療より低い。ただし週3回の通院が必要[2][18]
がん治療中の方へ
丸山ワクチンを使うために、手術・薬物療法・放射線治療などの標準治療を中断・延期することを支持する研究はありません。丸山ワクチンは治験として行われるもので、治験担当医師の承諾が必要です[2]。必ず主治医に相談してください。

丸山ワクチンとは

丸山ワクチン(SSM:Specific Substance MARUYAMA)は、ヒト型結核菌から抽出した成分を使う皮下注射の薬です。1944年に、日本医科大学の丸山千里博士が皮膚結核の治療薬として作り、1960年代からがんの患者さんにも使われるようになりました[1][12]。「ワクチン」という名前ですが、感染症を予防するワクチンとは使い方が異なります。

現在は、日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設が、治験担当医師を通じて患者さんに薬を交付しています[2]。濃度の異なる「A」と「B」の2種類があり、通常は交互に皮下注射します[4]。

位置づけ

項目現在の状況
がん治療薬としての承認なし。1976年に製造承認の申請が出されたが、1981年に厚生省(当時)はがんへの有効性を認めなかった[12]
使われている仕組み「有償治験薬」。患者さんが実費を負担して治験に参加する形で、1981年から特別に認められている[8][12]。治験の期間は延長が重ねられてきた[11][9]
関連する承認薬濃度の高い「アンサー皮下注20μg」(成分Z-100)が、放射線療法による白血球減少症の薬として1991年から販売されている[13][4]。がんそのものへの効果で承認された薬ではない
公的機関の説明国立がん研究センターが「効果が証明された免疫療法」として挙げているのは、免疫チェックポイント阻害薬などに限られ、丸山ワクチンは含まれていない[14]

どのような仕組みなのか?

丸山ワクチンは、がん細胞を直接攻撃する薬ではなく、体の免疫の働きに作用することを狙った薬とされています。公式サイトは、樹状細胞を刺激すること、がんの周りでコラーゲン(線維)が増えてがんを封じ込めることなどを説明しています[1]。

関連成分Z-100については、マウスの実験で、リンパ節への転移が減り、リンパ節の免疫細胞が増えたことが報告されています[17]。

ここまで分かっている関連成分が、動物の実験で免疫の反応を高め、転移を減らしたこと[17]。
まだ分からない人のがんで、免疫への作用ががんの縮小や生存期間の延長につながるか。公式サイトが説明する作用の多くについて、人で確かめた研究は確認できなかった。

どのような患者が対象となるのか?

  • がんの種類・病期:特定のがんに限らず使われています[18]。ただし、有効性が確認されたがんの種類・病期はありません[12]。
  • 治験担当医師が必要:丸山ワクチンを注射してくれる医師(主治医や近所の医療機関)に、治験を引き受けてもらう必要があります。医療機関の指定はありません[2][7]。
  • 通院できること:通常、週3回の注射のための通院が必要です。公式サイトは自己注射を認めていないとしています[2][6]。
  • 受けられない・注意が必要な人:成分に過敏症(アレルギー)を起こしたことがある人は使えないと、提携医療機関は説明しています。結核にかかったことがある人や、感染が疑われる人も慎重な判断が必要としています[18]。

どのような効果が確認されているのか?

丸山ワクチンそのものについて、現在の基準で行われた大規模な比較試験の結果は、調査した範囲では確認できませんでした。人で比べた試験として確認できたのは、濃度の高い関連薬(成分Z-100)を、子宮頸がんの放射線治療に加えた試験です。

研究・情報内容と結果読むときの注意
Z-100・子宮頸がん(偽薬対照の第3相試験、249人、2014年)放射線治療に低用量のZ-100または偽薬を加えて比較。5年生存率は75.7%対65.8%で、改善の傾向はあったが統計的に有意ではなかった(P=0.07)。再発までの期間には差がなかった[15]両方のグループの生存率が予想より高く、差を確かめる力が足りなかったと著者は述べている[15]。丸山ワクチン(SSM)そのものの試験ではない
Z-100・子宮頸がん(低用量と高用量の比較、221人、2006年)低用量のほうが高用量より5年生存率が高かった(58.2%対41.5%)[16]偽薬との比較ではない。この結果を確かめるために上の第3相試験が行われた[16]
公式サイトが紹介するデータ手術でがんを取りきれなかった胃がんの患者さんで、抗がん剤に丸山ワクチンを併用したグループの生存率が高かったとする、1983年の雑誌掲載のデータを紹介している[1]40年以上前のデータで、IROHAは原典を確認できていない。公式サイト内でも人数・数値が異なる記載がある[1][3]

長く使い続けている患者さんの例が公式サイトなどで紹介されていますが、個別の例は、ほかの治療の影響や病気の自然な経過と区別できず、効果の証明にはなりません。

ここまで分かっている関連成分を放射線治療に加えた比較試験では、生存率が改善する傾向がみられたが、確かな差とはいえなかった[15]。
まだ分からない丸山ワクチン(SSM)そのものを、現在の基準の比較試験で確かめた結果。どのがんの、どのような人に効果があるのか。

科学的根拠と研究状況

項目現在の状況
診療ガイドライン丸山ワクチンを推奨する診療ガイドラインは確認できなかった
国内の承認・保険がん治療薬としては未承認。1981年に厚生省(当時)は有効性を認めなかった[12]
関連薬の承認アンサー皮下注20μg:放射線療法による白血球減少症のみ[13]
臨床試験の段階丸山ワクチンは「有償治験」として使われ続けているが、その結果をまとめた比較試験は確認できなかった。関連成分Z-100で第3相試験(子宮頸がん)が行われた[15]
現時点で分からないことがんの縮小・生存期間への効果、対象となるがんの種類、標準治療との組み合わせの効果

「有償治験」は名前に「治験」とありますが、新薬の承認を目指して条件を決めて行う一般的な治験とは異なり、がんの患者さんが広く使えるよう特別に実費負担を認めた仕組みだと、公式サイトは説明しています[8]。

治療の流れ

日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設の公式サイトで案内されている流れです[2]。

  1. 治験担当医師を決める:丸山ワクチンの治験を引き受けてもらえるよう、医師に相談する。週3回の通院が必要なため、通いやすい医療機関に相談するのもよいとされる。
  2. 書類を用意する:初回申込書、治験承諾書(医師記入)、SSM治験登録書(医師記入)、同意書・委任状。公式サイトからダウンロードできる。
  3. ワクチン療法研究施設で手続き:本人または家族などが来院して説明を受け、薬を受け取る(予約不要)。現在は、書類と費用を現金書留で送る郵送での初回手続きも受け付けている。
  4. 注射:治験担当医師のもとで、通常週3回、皮下注射を受ける[2][6]。
  5. 継続:2回目以降は、治験担当医師が記入した経過の書類(SSM臨床成績経過書)を毎回提出して薬を受け取る[10]。

医師が見つからない場合の相談先として、公式サイトは「丸山ワクチン 患者・家族の会」を案内しています[7]。

副作用・リスク・注意点

  • 主な副作用:公式サイトは、副作用はほとんどなく、まれに微熱が出ることがあるとしています[5]。提携医療機関は、注射した場所の赤み・硬さ・かゆみ、まれな微熱を挙げています[18]。
  • 関連薬の試験での副作用:Z-100の第3相試験では、副作用の頻度に偽薬との差はありませんでした[15]。
  • アレルギー・結核:成分に過敏症がある人は使えません。結核にかかったことがある人などは慎重な判断が必要とされています[18]。
  • 効果が得られない可能性:がんへの有効性は確認されていません[12]。
  • 標準治療とのかかわり:費用が低く副作用が少ないとされるため、続けやすい一方で、標準治療の代わりになると考えるのは適切ではありません。いまの治療と並行する場合は、主治医に伝えてください。
  • 通院の負担:週3回の注射が長く続くことがあります[2]。

治療費・保険適用

丸山ワクチンの薬剤費は、保険が使えず実費負担です。

項目掲載されている費用
初回の郵送手続き(ワクチン療法研究施設)現金11,000円を書類とともに送付[2]
治験薬代(1クール・20本)9,900円(日本医科大学へ直接支払い)と、提携医療機関が案内[18]
よろずクリニックでの費用自費初診料2,200円、治験申込書作成料5,500円(初回のみ)、2回目以降の処置料1回1,100円(いずれも税込)[18]

注射を受ける医療機関での診察料・注射の費用は、医療機関によって扱いが異なります[18]。料金は2026年10月23日に公式サイトで確認した内容です。最新の費用は、ワクチン療法研究施設と注射を受ける医療機関にご確認ください。

他の治療法との違い

治療考え方根拠・費用の位置づけ
丸山ワクチン結核菌由来の成分で免疫の働きに作用することを狙うがん治療薬としては未承認(有償治験)。薬剤費は低い[12][18]
アンサー皮下注20μg丸山ワクチンより濃度の高い関連薬放射線療法による白血球減少症で承認。保険診療[13]
免疫チェックポイント阻害薬免疫のブレーキを外す薬承認されたがんで比較試験による効果あり。保険診療[14]
樹状細胞療法・免疫細胞療法など体外で加工した免疫細胞を使う自由診療で行われるものは効果が証明されていない。費用は数百万円規模になることが多い[14]

治療を検討する際の確認事項

主治医に相談したいこと

  • 丸山ワクチンの治験担当医師を引き受けてもらえますか? 難しい場合、近くで引き受けてくれる医療機関はありますか?
  • いまの治療(抗がん剤・放射線・免疫チェックポイント阻害薬など)と並行して使っても問題ないですか?
  • 結核やアレルギーの既往があっても使えますか?

注射を受ける医療機関に確認したいこと

  • 週3回の注射に通えますか? 休診日の対応は?
  • 初診料・書類作成料・処置料など、医療機関でかかる費用はいくらですか?
  • 注射した場所が腫れたときや、熱が出たときの対応は?
  • 経過の書類(SSM臨床成績経過書)の作成はお願いできますか?
  • 主治医と情報を共有してもらえますか?

エビデンスの現在地まとめ(2026年10月時点)

論点現時点での評価
がん治療薬としての承認なし。1981年に有効性が認められず、有償治験薬として使用[12][8]
人での比較試験関連成分Z-100の第3相試験(子宮頸がん)で改善傾向はあったが有意差なし[15]
関連薬の承認アンサー:放射線療法による白血球減少症のみ[13]
安全性副作用は少ないとされる(注射部位の反応・微熱など)[5][18]
費用治験薬代は1クール9,900円の掲載例。医療機関の費用が別にかかる[18]
受け方治験担当医師の承諾が必要。週3回の皮下注射[2]

よくある質問

丸山ワクチンで、がんは治りますか?

がんの治療薬としては承認されておらず、1981年に厚生省(当時)はがんへの有効性を認めませんでした[12]。治る・延命できるといった効果は確認されていません。

「有償治験」とは何ですか?

本来は無料で行われる治験について、がんの患者さんが広く使えるよう、実費を患者さんが負担する形を特別に認めたものだと、公式サイトは説明しています[8]。

アンサーという薬とは違うのですか?

アンサー皮下注20μgは丸山ワクチンより濃度の高い関連薬で、放射線療法による白血球減少症の薬として承認されています[13][4]。がんそのものの治療薬ではありません。

副作用はありますか?

公式サイトはほとんど無いとしていますが、注射した場所の赤みやかゆみ、まれに微熱が出ることがあります[5][18]。

どこの病院でも受けられますか?

治験担当医師として注射を引き受けてくれる医師がいれば、医療機関の指定はありません[7]。主治医に断られた場合は、ほかの医療機関に相談することもできます。

自宅で自分で注射できますか?

公式サイトは、自己注射は認められていないとしています[6]。

抗がん剤や放射線治療と一緒に使えますか?

標準治療と組み合わせて使われることが多いですが、組み合わせによる効果は確かめられていません。必ず主治医に伝えてください。

IROHAからのメッセージ

丸山ワクチンは、半世紀以上にわたって多くの患者さんとご家族に選ばれてきた治療です。費用が比較的低く、副作用も少ないとされることから、「試してみたい」と考えるのは自然なことです。

そのうえでお伝えしたいのは、丸山ワクチンのがんへの効果は、現在の基準の研究では確かめられていないということです。使う場合も、標準治療の代わりではなく、主治医と相談しながら、いまの治療と両立できる形を考えてください。

治験担当医師を探すことや、週3回の通院は、ご本人とご家族にとって負担になることもあります。無理のない形で続けられるかも、大切な判断材料です。

参考文献・情報源

本文中の[番号]は、この一覧の出典に対応しています。出典は種類ごとにまとめています。医療機関の公式サイトは、提供状況・治療の流れ・料金の確認にだけ使い、治療効果の根拠としては使っていません。

公的機関(3件)

研究機関(10件)

研究論文(3件)

事典(1件)

医療機関の公式サイト(1件)

記事情報

初回公開日
2026年10月24日
最終更新日
2026年10月23日
医学的確認状況
医師による監修前(AIを用いてIROHA編集部が公的資料・論文などをもとに作成)
編集確認
未完了
参考情報の確認日
2026年10月23日
次回確認予定日
2027年4月23日
執筆
IROHA編集部
IROHAの情報整理区分について

治療法ごとの根拠の強さを、読者の方が見比べやすいように整理したIROHA独自の区分です。公的機関・学会による医学的な評価ではありません。AIと編集部が根拠を示して暫定評価を行い、医療監修で確定します。

  • A:対象・条件を限定して臨床的有効性が確立
  • B:人を対象とした比較研究などで有効性が示唆されるが、結論は限定的
  • C:臨床研究は存在するが、有効性は未確立
  • D:主に前臨床研究・理論段階
  • E:信頼できる有効性の根拠が確認できない
  • 未評価:資料不足により分類できない

相談できる医療機関

この治療法について相談できる医療機関の掲載は、現在確認中です。がんの治療について相談したいときは、主治医のほか、全国のがん診療連携拠点病院などにある「がん相談支援センター」を無料で利用できます(国立がん研究センター がん情報サービス)。

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