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IROHA 保存版ガイド / 医療用ウィッグの助成金

医療用ウィッグと日本地図、「お住まいの地域で使える医療用ウィッグの助成金」の文字

お住まいの地域で使える
「医療用ウィッグの助成金」徹底解説【保存版】

2026年10月17日公開・IROHA編集部(国立がん研究センター、各都道府県・市区町村の公式情報をもとに作成)

抗がん剤などの治療で髪が抜けることは、多くの方にとって大きな不安のひとつです。医療用ウィッグは心強い味方ですが、健康保険が使えないため、購入費は全額自己負担になります。そこで、全国の多くの自治体がウィッグの購入費を助成する制度を設けています。ただ、制度の内容は自治体ごとに大きく異なり、申請期限を過ぎて受け取れなかったという声も少なくありません。この記事では、助成金の仕組みから対象条件、金額の相場、申請の流れ、よくある失敗まで、ていねいに解説します。

この記事のポイント
  • 医療用ウィッグは健康保険の対象外。その負担を軽くするのが、自治体の助成金
  • 実施しているのは市区町村のことも、都道府県のこともある。まずはお住まいの地域の制度を確認
  • 助成額は「購入費の2分の1、上限2万〜5万円」などが多いが、自治体によって大きく違う
  • 申請期限(購入から1年以内、年度末までなど)と領収書の保管が最大のポイント

お住まいの地域の助成金を、いますぐ確認

都道府県と市区町村を選ぶだけで、対象条件・助成上限額・申請期限・公式申請ページを確認できます(全国47都道府県)。医療用ウィッグの助成金を探す →

医療用ウィッグの助成金とは

医療用ウィッグの助成金は、がんの治療による脱毛でウィッグを購入した方に、自治体が購入費の一部を補助する制度です。見た目の変化をケアして、治療を続けながら仕事や学校、地域での生活を送れるように支える「アピアランスケア」の取り組みとして、全国に広がっています。乳房切除後の補整下着や人工乳房、毛付き帽子などを一緒に対象にしている自治体も多くあります。

国立がん研究センターのがん情報サービスによると、ウィッグの価格は数千円から数十万円まで幅があります。高価なほど自然に見えるとは限らないとされていますが、数万円のウィッグを選ぶ方も多く、助成金を使えるかどうかで負担は大きく変わります。

どこが実施している? 3つのパターン

助成金を実施している自治体は、大きく3つのパターンに分かれます。まずは自分がどれに当たるかを確認しましょう。

パターン内容主な例(2026年10月時点)
市区町村が実施最も多いパターン。お住まいの市区町村の窓口(健康づくり課、保健センターなど)に申請します。同じ県内でも、制度の有無や金額は市区町村ごとに違います全国の多くの市区町村
都道府県が県全体で実施県が窓口になり、県内どこに住んでいても申請できます福島県、茨城県、鳥取県、島根県、広島県、山口県、大分県
県が「市町村で実施していない地域」をカバー市町村に制度がある地域は市町村へ、ない地域は県へ申請します三重県

県と市区町村の両方に制度がある地域では、併用できるかどうかも自治体によって異なります。申請前に窓口で確認しましょう。

主な対象条件

対象条件は自治体ごとに定められていますが、多くの自治体で共通しているのは次のような条件です。

  • 住所:申請時(または購入時)に、その自治体に住民登録があること
  • がんの治療:がんと診断され、治療(抗がん剤、放射線治療など)を受けている、または受けたこと
  • 脱毛など:治療の副作用で脱毛があり、ウィッグが必要であること
  • ほかの助成を受けていない:同じウィッグで、ほかの公的な助成を受けていないこと

このほか、自治体によって次のような条件が加わることがあります。

  • 年齢:年齢制限がない自治体が多い一方、対象年齢を定めている自治体もあります
  • 所得:世帯の住民税額などで所得制限を設けている自治体もあります(例:鳥取県は世帯全員の市町村民税所得割の合計額が23万5千円未満)
  • 税金の滞納がないことを条件にする自治体もあります

助成額の相場

助成額は「購入費の2分の1(上限◯万円)」という形が多く、上限額はおおむね2万〜5万円の自治体が中心です。購入費の3分の1、定額などの形もあります。県全体で実施している自治体の例を見てみましょう。

自治体助成額回数など
広島県購入費(税込)の2分の1、上限5万円1人1回限り
鳥取県購入経費の2分の1、上限5万円上限に達するまで複数回申請できる(条件あり)
山口県購入費の2分の1、上限3万円—
島根県購入経費の2分の1、上限2万円ウィッグ等・補整下着等それぞれ1回
大分県購入費の2分の1、上限2万円1人1回限り
福島県上限2万円1人1回
三重県(県が窓口の地域)購入額の3分の1、上限1万円—

千円未満を切り捨てる自治体が多くあります。市区町村の制度では、上限3万円・2分の1(例:北海道千歳市)、上限3万円(例:札幌市のウィッグ・毛付き帽子)など、さらにさまざまです。金額は年度によって変わることがあるため、必ず最新の公式情報を確認してください。

計算例:購入費の2分の1・上限3万円の自治体で、45,000円のウィッグを購入した場合45,000円×1/2=22,500円 → 上限3万円以内なので、22,000円(千円未満切り捨ての場合)が助成されます。80,000円のウィッグなら、2分の1は40,000円ですが、上限の30,000円までになります。

対象になるもの・ならないもの

対象になることが多いもの自治体によって異なるもの対象外になることが多いもの
医療用ウィッグ(全頭用)部分用ウィッグ、毛付き帽子、ケア帽子、頭皮保護用ネット、購入時のカット代送料、振込手数料、ポイント利用分、シャンプーなどのケア用品・付属品

多くの自治体では、乳房切除後の補整下着・人工乳房・入浴着、エピテーゼ(人工の顔や体の一部)なども、別の区分で助成しています。ウィッグ以外にも必要なものがあれば、あわせて確認しましょう。

申請期限に注意

助成金を受け取れなかった理由で多いのが、申請期限を過ぎてしまうことです。期限の決め方には、主に次のパターンがあります。

  • 購入日から1年以内:広島県、島根県、三重県など
  • 購入した年度の3月末まで:鳥取県、大分県(3月に購入した場合は翌年度の4月末まで)など
  • 購入から90日以内など、短い期限:一部の自治体では、より短い期限が設けられています
  • その年度に購入したものが対象:福島県(令和8年4月1日〜令和9年3月31日に購入したもの)など

また、助成の対象になるのは制度が始まった日以降に購入したものに限られるのが一般的です。年度の予算に達すると受付を終える場合もあるため、購入したら早めに申請しましょう。

申請の流れと必要書類

  1. 1制度を確認する:お住まいの自治体に制度があるか、対象条件・助成額・期限を確認する(IROHAの検索ページで確認できます)
  2. 2ウィッグを購入する:領収書(宛名・日付・品名・金額が分かるもの)を必ずもらう
  3. 3書類をそろえる:申請書、領収書、がんの治療を受けていることが分かる書類など
  4. 4申請する:窓口、郵送、電子申請など、自治体の方法で申請する
  5. 5審査・振込:審査後、指定した口座に助成金が振り込まれる

よく求められる書類

  • 助成金の申請書(請求書を兼ねる場合もあります)
  • 領収書(原本または写し)。品名が「ウィッグ」と分かるもの。明細書を求められることも
  • がんの治療を受けていることを確認できる書類(抗がん剤の名前や処方日が分かるお薬手帳・診療明細書・治療方針計画書の写し、医師の証明書など。自治体によって異なります)
  • 振込先の口座が分かるもの
  • 本人確認書類

郵送の場合は「期限内必着」とする自治体が多いので、余裕をもって送りましょう。医師の証明書を求められる場合は、文書料がかかることがあります。治療内容が分かる書類で代わりにできるかどうか、事前に窓口で確認すると安心です。

よくある失敗と防ぎ方

✓よくある失敗防ぎ方
□申請期限を過ぎてしまった購入前に期限を確認。購入したらすぐ申請する
□領収書をもらわなかった・なくした宛名・日付・品名入りの領収書を必ずもらい、コピーも保管する
□品名が「お品代」になっていた購入時に「ウィッグ」と明記してもらう
□制度が始まる前に購入していた制度の対象期間(いつ以降の購入が対象か)を確認する
□対象外の品物だった(部分用など)対象になるウィッグの種類を事前に確認する
□引っ越しで対象外になった申請時の住所が条件になる自治体が多い。転居の予定があれば早めに相談

ウィッグ選びのポイント

国立がん研究センターのがん情報サービスでは、髪が抜けることが予想される治療を受けるときに、慌ててウィッグを準備する必要はないとしています。治療前は不要と思っていても、脱毛が始まると気持ちが変わることもあれば、その逆もあります。まずは、ウィッグや帽子を使いたいかどうかを考え、種類や値段、選び方などの情報を事前に集めておくとよいでしょう。

  • 使う場面:仕事、外出、家の中など、どこで、どのくらいの時間使うか
  • つけ心地:通気性、重さ、肌ざわり。治療中は頭皮が敏感になりやすい
  • 素材:人毛、人工毛、ミックスなど。お手入れのしやすさも確認
  • 予算:助成金の上限額もふまえて考える
  • 試着:可能であれば試着して、サイズ調整やアフターサービスも確認

「医療用ウィッグ」には、日本産業規格(JIS S 9623)で、肌への刺激などに配慮した品質の基準が定められています。購入時の目安のひとつにしてもよいでしょう。病院のがん相談支援センターや、アピアランスケアの窓口に相談するのもおすすめです。

保険・税金との関係

  • 健康保険:医療用ウィッグは健康保険の対象外です。
  • 医療費控除:ウィッグの購入費は、一般に医療費控除の対象にはならないと考えられています。迷ったときは税務署に確認しましょう。医療費控除については「お金の制度7選」でも解説しています。
  • 民間の保険:がん保険などに、外見のケアやウィッグに関する給付・特約がある場合があります。契約内容を確認してみてください。

IROHAでは、全国47都道府県・1,100を超える市区町村の医療用ウィッグ助成制度を、各自治体の公式情報をもとにまとめた検索ページをご用意しています。使い方はかんたんです。

  1. 1検索ページを開く
  2. 2お住まいの都道府県を選ぶ
  3. 3市区町村を選ぶ
  4. 4対象条件・助成上限額・申請期限・問い合わせ先・公式の申請ページを確認する

あなたの地域の助成金をチェック

一覧にない市区町村を選んだ場合も、都道府県の制度や確認先をご案内します。掲載内容は変わることがあるため、申請前に必ず公式ページでご確認ください。医療用ウィッグの助成金を探す →

よくある質問

医療用ウィッグは健康保険が使えますか?

使えません。医療用ウィッグは健康保険の対象外のため、購入費は全額自己負担です。その負担を軽くするために、多くの自治体が独自の助成制度を設けています。

助成金はどこでも使えますか?

お住まいの自治体によって異なります。市区町村が実施している地域、都道府県が県全体で実施している地域、制度がない地域があります。IROHAの検索ページで、都道府県と市区町村を選ぶと確認できます。

もう買ってしまいました。今から申請できますか?

多くの自治体は購入後に申請する仕組みで、「購入日から1年以内」「購入した年度の3月末まで」などの期限があります。期限内であれば申請できる可能性があります。領収書を捨てずに、すぐにお住まいの自治体に確認しましょう。

部分ウィッグや帽子も対象になりますか?

自治体によって異なります。全頭用のウィッグに限る自治体もあれば、部分用ウィッグ、毛付き帽子、頭皮を保護するネットなどを対象にする自治体もあります。

インターネットで買ったウィッグも対象ですか?

多くの場合、領収書などで購入を証明できれば対象になります。ただし送料、振込手数料、ポイント利用分は対象外とする自治体が多いので注意しましょう。

引っ越したら、もう一度申請できますか?

自治体ごとの判断になります。「1人1回限り」とする自治体が多く、転入前の自治体で助成を受けている場合の扱いも異なります。転入先の窓口に確認してください。

医療費控除の対象になりますか?

医療用ウィッグの購入費は、一般に医療費控除の対象にはならないと考えられています。判断に迷う場合は、税務署に確認しましょう。民間のがん保険などで、ウィッグや外見のケアに関する給付がある場合もあるので、契約内容も確認してみてください。

まとめ

医療用ウィッグの助成金は、お住まいの地域によって、実施している自治体も、金額も、期限も異なります。だからこそ、購入する前に自分の地域の制度を確認すること、そして領収書を保管して期限内に申請することが大切です。髪が抜けることへの不安は、とても自然な気持ちです。制度を上手に使って、少しでも安心して治療と毎日を過ごせるよう、IROHAの検索ページをぜひご活用ください。

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