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食道がん

食道がんについて、医療知識をやさしい版から専門家向けまで段階的にまとめました。

※本ページは各種診療ガイドライン・公的機関の情報をもとに構成しています。個別の診断・治療方針を示すものではありません。必ず主治医にご相談ください。

いろはです。食道がんについて、どの情報を知りたいですか?

1食道がんとは

詳しく知りたい項目だけ開いてご覧ください。

大きな流れ
食道がんと言われると「もう食べられない?」「大手術しかない?」と不安になりますよね。まず地図を。

食道は口と胃をつなぐ細い管。日本ではお酒・たばこに関わるタイプが多めです。壁が薄く、周りに大事な臓器があり、リンパ節に広がりやすいのが特徴。

流れは、①胃カメラで見つける→②深さと広がりを調べる→③体力も合わせて決める。ごく早期なら内視鏡で、進んでも“手術以外(放射線+お薬)で治すことを狙う”道があるのが大事なポイントです。
食道がんと言われると、「もう食べられなくなる?」「大手術しかない?」と不安が押し寄せますよね。まず地図を渡します。

食道は口と胃をつなぐ細い管。日本では飲酒・喫煙に関わる「扁平上皮がん」が多いタイプです(欧米は逆流に関わる腺がんが多い)。食道がんの特徴は——壁が薄く周りに気管・大動脈など大事な臓器があり、リンパ節にも広がりやすいこと。だから「深さ」と「広がり」をていねいに調べます。

流れは、①内視鏡(胃カメラ・ヨード染色)で見つけて生検→②超音波内視鏡・CT・PETで深さと広がりを調べる→③体力も合わせて治療を決める。ごく早期なら内視鏡で、進んでも“手術以外(化学放射線)で治すことを狙う”道があるのが食道がんの大事なポイントです。
検査・診断
① 胃カメラ:食道を直接見て生検。ヨード液をまくとがんが白く浮かぶので、早期も見つけやすい。
超音波内視鏡:壁のどこまで達しているか(深さ)を調べる。
③ CT・PET:リンパ節や他の臓器への広がりを確認。

「深さ」と「広がり」で治療が変わるので、ここをていねいに調べます。
① 内視鏡(胃カメラ):食道を直接見て、あやしい部分から生検。ヨードという液をまくと、がんの部分だけ染まらず白く浮かぶので、早期の平たいがんも見つけやすくなります。
超音波内視鏡(EUS):がんが壁のどこまで達しているか(深さ)を細かく調べる。
③ CT・PET:リンパ節や他の臓器への広がりを確認。

食道がんは「深さ」と「リンパ節の広がり」で治療が変わるので、ここをていねいに調べることが、その後の道を決めます。
内視鏡+ヨード不染帯/NBIで拾い上げ、生検で扁平上皮癌/腺癌を確定。深達度はEUS・拡大内視鏡(pT1a-EP/LPM/MM・T1b-SM)、進展はCT・FDG-PET・頸部US。cStage(UICC8)でT・N・Mを評価。栄養評価(嚥下・体重減少)と呼吸機能を術前に確認。
病期・ステージ
食道がんも、深さ(T)・リンパ節(N)・遠くへの転移(M)でステージが決まります。下が早見表です。

T1a
ごく浅い
T1b
粘膜下
T2〜3
筋層〜外側
T4
周りの臓器に
N0 リンパ節なし0〜ⅠⅢ〜ⅣA
N1〜2 近くにⅣA
N3 広くⅣA
M1 遠くにもⅣB
0〜Ⅰ期(浅い):内視鏡や手術・放射線で治すことを狙える
Ⅱ〜Ⅲ期:手術や放射線を、お薬と組み合わせて。
Ⅳ期:お薬が中心。つらさを和らげる治療も一緒に。

食道がんは「手術しかない」がんではありません。放射線+お薬で食道を残して治すことを狙う道もあります。あなたのステージは、検査がそろってから先生が説明してくれます。
食道がんも、深さ(T)・リンパ節(N)・遠隔転移(M)でステージが決まります。食道は壁が薄いぶん、深さの段階が治療の分かれ目になります。下が、深さ×リンパ節のおおまかな早見表です。

T1a
粘膜内
T1b
粘膜下層
T2〜T3
筋層〜外膜
T4
周囲臓器に及ぶ
N0 リンパ節転移なし0〜ⅠⅢ〜ⅣA
N1〜2 近くのリンパ節ⅣA
N3 広範なリンパ節ⅣA
M1 遠隔転移ありⅣB
表の見かた:あなたの「深さ(横)」と「リンパ節(縦)」が交わるマスが、おおよそのステージです。
0〜Ⅰ期(浅い):内視鏡治療や、手術・化学放射線で治すことを狙える
Ⅱ〜Ⅲ期:手術や化学放射線療法を、お薬と組み合わせて。
Ⅳ期:お薬が中心。つらさ(飲み込みにくさ等)を和らげる治療も最初から。
へぇポイント:食道がんは「手術しかない」がんではありません化学放射線療法(お薬+放射線)で、食道を残したまま治すことを狙えるのが大きな特徴。手術と化学放射線、どちらを選ぶかは、効果・体への負担・暮らし方を一緒に考えて決められます。
統計の数字、見てもいい?(読む前にひと呼吸)
日本で食道がんと診断される方は年間およそ2.6万人。よく見る「5年相対生存率 全体で約4〜5割」という数字は、すべての病期・年代を平均した“全体の目安”で、あなた個人の見通しではありません早期(粘膜にとどまる段階)で見つかれば見通しは大きく良くなり、内視鏡だけで治せることもあります。検診や、お酒で顔が赤くなる体質の方の定期チェックが早期発見に直結します。数字は地図の一部。気持ちがざわつくときは、無理に見なくて大丈夫です。〔出典:国立がん研究センター がん統計〕
治療法
食道がんは、深さと体力で治療を組み合わせます。

① 内視鏡治療(EMR・ESD:ごく早期なら胃カメラで削り取り、食道を残せます
② 手術:食道をとって通り道を作り直す。負担が大きいので体力評価が大切。
化学放射線療法:お薬+放射線で手術せずに治すことを狙える
④ お薬:手術前後や進行時に。免疫の薬も使われます。
⑤ 緩和ケア:飲み込みにくさにはステントや栄養サポートを。
食道がんは、深さと体力で治療を組み合わせます。

① 内視鏡治療(EMR・ESD:ごく早期(粘膜にとどまる)なら、胃カメラでがんを削り取り、食道を残せます

② 手術:食道を切除し、胃などを使って通り道を作り直す。体への負担が大きい手術なので、体力評価が大切。

化学放射線療法(CRT):お薬と放射線を同時に行い、手術せずに治すことを狙える。食道を残したい方の選択肢にも。

④ 薬物療法:手術前後(再発予防)や進行・再発時に。免疫チェックポイント阻害薬も使われるようになりました。

⑤ 緩和ケア・支持療法:飲み込みにくさには食道ステントや栄養サポート。つらさを和らげる手当てが揃っています。
cT1a(M1-2)はESD、T1a-MM/T1b-SMはリスクで追加治療検討。標準的進行例(cT1b N+〜T3)は術前化学療法(DCF/CF)→食道切除(胸腔鏡・ロボット支援、3領域郭清)。根治的化学放射線療法(CF+RT 50.4Gy)は手術回避・臓器温存の選択肢でcCR後salvage手術も。周術期/進行はニボルマブ(CheckMate577術後補助、649/648一次併用)等の免疫療法。栄養・嚥下・反回神経麻痺ケアを並行。
ステージ別
目安です。

0〜Ⅰ期:内視鏡治療で食道を残す。
Ⅱ〜Ⅲ期:手術(術前にお薬)か、放射線+お薬
Ⅳ期:お薬(免疫を含む)が中心。つらさを和らげる治療も一緒に。
目安です(最終的には深さ・体力・暮らし方で決めます)。

0〜Ⅰ期(浅い):内視鏡治療で食道を残す。条件により手術や化学放射線も。
Ⅱ〜Ⅲ期:手術(術前にお薬)か、化学放射線療法。どちらも“治すことを狙う”治療。
Ⅳ期:お薬(免疫を含む)が中心。飲み込みにくさなどのつらさを和らげる治療も最初から。
再発・転移
再発・転移が分かると不安ですよね。遠くに出た場合は「ぜんぶ取る」より「勢いをおさえ、つらさを減らし、長く自分らしく」。お薬を切り替えながら付き合えます。飲み込みにくさにはステントや栄養サポートを。「つらい」「食べにくい」は早めに伝えて。
再発・転移が分かると不安ですよね。食道がんも、遠隔転移がある場合の目標は「取りきる」より「勢いを抑えて、つらさを減らし、長く・自分らしく」。抗がん薬・免疫の薬を切り替えながら付き合えます。飲み込みにくさには食道ステントや放射線、栄養サポートなど、食べる楽しみを支える手当てがあります。「つらい」「食べにくい」は早めに伝えてください。
遺伝子から考える
食道がんでも、がんの“個性”に合わせる流れが進んでいます。とくにPD-L1を調べて、効きやすい方に免疫の薬を使う考え方が広がりました。腺がんではHER2を調べることも。
食道がんでも、がんの“個性”に合わせる流れが進んでいます。とくにPD-L1の発現を調べて、効きやすい方に免疫チェックポイント阻害薬を使う、という考え方が広がりました。腺がんではHER2を調べることもあります。気になることはバイオマーカー検査のページや主治医に相談を。
関連する薬
代表的なものを挙げます(実際はタイプ・状態で決まります)。

抗がん薬:シスプラチン+フルオロウラシル等。
免疫の薬:ニボルマブ、ペムブロリズマブ等。
分子標的薬:腺がんでHER2陽性なら専用の薬。
代表的なものを挙げます(実際の選択はタイプ・状態で決まります)。

抗がん薬:シスプラチン+フルオロウラシル(CF)、ドセタキセル追加(DCF)等。
免疫チェックポイント阻害薬:ニボルマブ、ペムブロリズマブ等。
分子標的薬:腺がんでHER2陽性なら抗HER2薬。

くわしい投与量・併用は専門モード(医療者向け)と主治医の説明で。
関わる科
食道がんは多くの職種で支えます。外科(手術)、内科(内視鏡・薬)、放射線科栄養士(食べる)、リハビリ(飲み込み・声)、緩和ケア、看護師・薬剤師が関わります。術前からの栄養・リハビリが回復を助けます。
食道がんは多職種で支えます。消化器外科(手術)、消化器内科(内視鏡)、腫瘍内科(薬物)、放射線科化学放射線)に加え、栄養士(食べる・栄養)、言語聴覚士・リハビリ(飲み込み・声)、緩和ケア、看護師・薬剤師が関わります。手術が大きいぶん、術前からの栄養・リハビリが回復を助けます。
仕事・お金・食べる/声
お仕事:手術後は回復に時間がかかることも。少しずつ、無理なく。

お金:高額療養費などの制度があります。入院が長くなりがちなので早めに相談を。

食べる:手術後は一度にたくさん食べにくいことが。少量をこまめに・ゆっくり。むせやすい時はとろみや姿勢の工夫を。

:かすれることがありますが、リハビリで良くなることも。気になったら相談を。

お金と暮らしの制度を見る
お仕事:手術後は体力の回復に時間がかかることがあります。少しずつ、無理のない範囲で。

お金:高額療養費などの制度があります。入院が長くなりがちなので、早めに窓口へ相談を。

食べる・飲み込む:手術後は一度にたくさん食べにくくなることが。少量をこまめに・ゆっくりが基本。むせやすい時は、とろみや姿勢の工夫を栄養士・リハビリと一緒に。

:手術で声がかすれることがありますが、リハビリで改善することも多いです。気になったら必ず相談を。

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出典:国立がん研究センター がん情報サービス「食道がん」/日本食道学会「食道癌診療ガイドライン」/UICC TNM分類 第8版。各種診療ガイドラインを参照し、IROHAが独自に再構成しました。最終的な診断・治療は必ず担当医にご確認ください(公開時に専門医監修)。

2よくある質問

AI整理

自由診療と標準治療はどう違いますか?
標準治療は科学的根拠に基づき保険適用される治療です。自由診療は保険適用外の治療を含み、内容・費用・エビデンスの水準が施設により異なります。両者の違いを整理したうえで検討することが大切です。
セカンドオピニオンは受けてもよいのでしょうか?
セカンドオピニオンは患者さんの正当な権利であり、遠慮する必要はありません。IROHAでは相談前の情報整理からお手伝いしています。

3あなたの体験を投稿する

食道がんについてのご経験を、これから同じ状況になる方のために共有してください。

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