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卵巣がん

卵巣がんについて、医療知識をやさしい版から専門家向けまで段階的にまとめました。

※本ページは各種診療ガイドライン・公的機関の情報をもとに構成しています。個別の診断・治療方針を示すものではありません。必ず主治医にご相談ください。

いろはです。卵巣がんについて、どの情報を知りたいですか?

1卵巣がんとは

詳しく知りたい項目だけ開いてご覧ください。

大きな流れ
卵巣がんと言われて、強い不安を感じますよね。まず、いまの本当のところを。

卵巣はお腹の奥にあり初期は症状が出にくいため、進んで見つかることもあるがんです。でも近年は薬が大きく進歩し、進行していても長くおさえられる時代に。とくにBRCAに合わせたPARP阻害薬(飲み薬)が見通しを変えています。

流れは、①お腹の張り・超音波・腫瘍マーカーで疑う→②広がりを見る→③多くは手術で確定+できる限り摘出→④お薬で長くおさえる。「進行=もうダメ」では決してありません。
卵巣がんと言われて、強い不安を感じていませんか。まず、いまの本当のところを。

卵巣はお腹の奥にあり、初期は症状が出にくいため「サイレント」と呼ばれ、進んで見つかることもあるがんです。でも、ここからが大事——近年は薬物療法が大きく進歩し、進行していても長くコントロールできる時代になりました。とくにBRCAという遺伝子の状態に合わせたPARP阻害薬(飲み薬の維持療法)が、見通しを大きく変えています。

流れは、①お腹の張り・超音波・腫瘍マーカーなどで疑う→②MRI/CTで広がりを見る→③多くは手術で確定とできる限りの摘出→④抗がん薬や維持療法で長くおさえる。「進行=もうダメ」では決してありません。
検査・診断
① 内診・経腟超音波:卵巣の腫れを調べる。
腫瘍マーカー(CA125):血液検査。手がかりとして使う。
③ MRI・CT:良悪の見分けや広がりを見る。
④ 確定:多くは手術で組織を採って確定(同時にできる限り摘出)。
BRCA検査:効く薬(PARP阻害薬)や体質の手がかりに。
① 内診・経腟超音波:卵巣の腫れやしこりを調べる。
腫瘍マーカー(CA125など):血液検査。卵巣がんで上がりやすいが、子宮内膜症などでも上がるため“手がかり”として使う。
③ MRI・CT・PET:良性・悪性の見分けや、お腹の中・リンパ節への広がりを見る。
④ 確定診断:多くは手術で組織を採って確定します(同時にできる限り摘出)。
BRCA・HRD検査:効く薬(PARP阻害薬)の手がかりと、体質・ご家族の情報に。

卵巣がんは画像だけで良悪を断定しにくいぶん、手術が診断と治療を兼ねるのが特徴です。
経腟US・MRI(充実成分・造影)でリスク評価、CA125/HE4(ROMA)。確定は試験開腹/腹腔鏡での組織診=原則手術先行。組織型は高異型度漿液性癌(HGSC)が最多、明細胞・類内膜・粘液性等。FIGO進行期は手術所見+腹腔細胞診・大網・リンパ節で決定。BRCA1/2(生殖細胞系列+体細胞)・HRD(相同組換え修復欠損)をPARP阻害薬適応に評価。
病期・ステージ
卵巣がんの病期は、がんが卵巣にとどまるか、お腹や遠くへ広がったかで決まります。下が早見表です。

進行期広がり主な治療
Ⅰ期卵巣にとどまる手術+必要に応じお薬(早期は温存も)
Ⅱ期骨盤内へ手術+お薬
Ⅲ期お腹の中・リンパ節へ手術+お薬+維持療法
Ⅳ期肝・肺・遠くへお薬+分子標的・維持療法が中心
Ⅰ〜Ⅱ期:手術が中心。性質に応じてお薬。
Ⅲ〜Ⅳ期:手術+お薬に、PARP阻害薬などの維持療法を組み合わせ。

卵巣がんは進行期で見つかっても、近年の薬の進歩で長く付き合えるがんへ変わりつつあります。希望を手放さないで。あなたのステージは、検査がそろってから先生が説明してくれます。
卵巣がんの病期は、がんが卵巣にとどまるか、お腹の中や遠くへ広がったかで決まります(FIGO進行期)。下が、おおまかな早見表です。

進行期広がり主な治療の方向
Ⅰ期卵巣(付属器)にとどまる手術+必要に応じ抗がん薬(早期は温存検討も)
Ⅱ期骨盤内の臓器へ手術+抗がん薬
Ⅲ期お腹の中(腹膜)・リンパ節へ手術+抗がん薬+維持療法
Ⅳ期肝臓内・肺・遠隔へ抗がん薬+分子標的・維持療法が中心
表の見かた:卵巣にとどまるほど早期(Ⅰ期)、お腹の中や遠くへ進むほど数字が上がります。卵巣がんはⅢ期以降で見つかることも少なくありませんが、手術でできる限り取り、薬で長くおさえるのが基本戦略です。
Ⅰ〜Ⅱ期:手術が中心。性質に応じて抗がん薬。
Ⅲ〜Ⅳ期:手術+抗がん薬に、PARP阻害薬などの維持療法を組み合わせます。
へぇポイント:卵巣がんは「進行期で見つかっても、近年の薬の進歩で長く付き合える」がんへ変わりつつあります。とくにBRCA遺伝子の状態に合わせたPARP阻害薬の登場は、見通しを大きく変えました。だから進行期と聞いても、どうか希望を手放さないでください。
統計の数字、見てもいい?(読む前にひと呼吸)
日本で卵巣がんと診断される方は年間およそ1.3万人。よく見る「5年相対生存率 全体で約6割」という数字は、すべての病期・年代を平均した“全体の目安”で、あなた個人の見通しではありません早期(卵巣にとどまる段階)で見つかれば5年生存率は9割前後とされ、進行期でも近年の薬物療法(PARP阻害薬など)の進歩で見通しは改善しています。数字は地図の一部であって、未来の判決ではありません。気持ちがざわつくときは、無理に見なくて大丈夫です。〔出典:国立がん研究センター がん統計〕
治療法
卵巣がんの治療は、手術とお薬の二本柱です。

① 手術:卵巣・卵管・子宮・大網などを取り、できる限りがんを残さず摘出するのが基本。先にお薬で小さくしてから手術することも。
② 抗がん薬プラチナ製剤+タキサンが標準。
③ 分子標的薬:ベバシズマブを併用することも。
PARP阻害薬:落ち着いたあと、飲み薬で再発を抑えるBRCA変異等で特に効果が期待できます。
⑤ 緩和ケア:お腹の張り・痛みを和らげます。
卵巣がんの治療は、手術と薬物療法の二本柱です。

① 手術:両側の卵巣・卵管・子宮・大網などを取り、できる限りがんを残さず摘出する(デバルキング手術)のが基本。残るがんが少ないほど薬がよく効きます。手術前に抗がん薬で小さくしてから手術することも。

② 抗がん薬プラチナ製剤+タキサンが標準。手術の前後に行います。

③ 分子標的薬ベバシズマブ(抗VEGF)を併用することも。

PARP阻害薬(維持療法):抗がん薬で落ち着いたあと、飲み薬で再発を抑えるBRCA変異やHRD陽性で特に効果が期待できます。

⑤ 緩和ケア:お腹の張り(腹水)・痛みなど、つらさを和らげる手当てを並行して。
原則は腫瘍減量術(TC:両側付属器+子宮+大網切除±リンパ節、可及的にcomplete resection=残存なしを目指す)+プラチナ+タキサン(カルボプラチン+パクリタキセル)。進行例は術前化学療法→interval debulking。ベバシズマブ併用・維持。維持療法:BRCA変異/HRD陽性でオラパリブ・ニラパリブ(SOLO1/PRIMA/PAOLA-1)。再発はプラチナ感受性(無治療間隔≥6ヶ月)で再プラチナ+維持、抵抗性は単剤(PLD・ゲムシタビン・トポテカン等)±ベバシズマブ。
ステージ別
目安です。

ごく早期で妊娠希望:条件が合えば片側を残す温存手術も。
Ⅰ〜Ⅱ期:手術が中心。性質に応じて術後にお薬。
Ⅲ〜Ⅳ期:手術+お薬に、分子標的薬・PARP阻害薬の維持を組み合わせ、長くおさえることを目指す。つらさを和らげる治療も一緒に。
目安です(最終的には進行期・組織型・遺伝子・体の状態で決めます)。

ごく早期で妊娠希望:条件が合えば、片側だけ残す温存手術を検討。
Ⅰ〜Ⅱ期:手術が中心。性質に応じて術後に抗がん薬。
Ⅲ〜Ⅳ期:手術+プラチナ併用化学療法に、分子標的薬・PARP阻害薬の維持療法を組み合わせ、長くコントロールを目指す。つらさを和らげる治療も最初から。
再発・転移
卵巣がんは再発することがありますが、「次の一手」が豊富で、何度も治療を重ねながら長く付き合えるがんです。前の治療からの期間で次の薬を選びます。再びプラチナが効くタイプならそれを使い、落ち着いたらPARP阻害薬で維持。お腹の張りには楽にする処置があります。「つらい」は早めに伝えて。
卵巣がんは再発することがありますが、「次の一手」が豊富で、何度も治療を重ねながら長く付き合えるがんです。前の治療からの期間(プラチナが効きやすいか)で次の薬を選びます。再びプラチナ製剤が効くタイプなら、それを使い、落ち着いたらPARP阻害薬などで維持。お腹の張り(腹水)には抜く処置や薬で楽になります。「つらい」は早めに伝えてください。
遺伝子から考える
卵巣がんは、遺伝子の個性に合わせた治療がもっとも進んだがんのひとつ。鍵はBRCA遺伝子とHRD。これらがあるとPARP阻害薬(飲み薬)がよく効き、再発を抑える維持療法になります。

BRCAは生まれつきの体質のこともあり、ご家族(乳がん・卵巣がん)の相談にもつながります。
卵巣がんは、遺伝子の個性に合わせた治療がもっとも進んだがんのひとつです。鍵はBRCA1/2遺伝子とHRD(相同組換え修復欠損)。これらがある場合、PARP阻害薬という飲み薬がよく効き、再発を抑える維持療法として大きな力になります。

BRCAは生まれつきの体質(遺伝性)のこともあり、その場合はご家族(乳がん・卵巣がんのリスク)の相談(遺伝カウンセリング)にもつながります。気になることはバイオマーカー検査のページや主治医に相談を。
関連する薬
代表的なものを挙げます(実際は進行期・遺伝子・状態で決まります)。

抗がん薬:カルボプラチン+パクリタキセル等。
分子標的薬:ベバシズマブ。
PARP阻害薬:オラパリブ、ニラパリブ等(維持療法)。
代表的なものを挙げます(実際の選択は進行期・遺伝子・状態で決まります)。

抗がん薬:カルボプラチン+パクリタキセル(標準)等。
分子標的薬:ベバシズマブ(抗VEGF)。
PARP阻害薬:オラパリブ、ニラパリブ等(維持療法)。

くわしい投与量・併用は専門モード(医療者向け)と主治医の説明で。
関わる科
卵巣がんは婦人科腫瘍(産婦人科)が中心。腫瘍内科(薬)、緩和ケア、妊娠の希望があれば生殖医療が関わります。BRCAなど遺伝性が疑われたら遺伝カウンセリングで家族の相談も。
卵巣がんは婦人科腫瘍(産婦人科)が中心となり、腫瘍内科(薬物)、緩和ケア、妊娠の希望があれば生殖医療、看護師・薬剤師・ソーシャルワーカーが関わります。BRCAなど遺伝性が疑われる場合は、遺伝カウンセリングでご家族の検診・予防の相談もできます。手術が大きいこともあるので、術前からの体力づくりも大切です。
仕事・お金・これから
お仕事:手術やお薬の期間はそれなりに。体力と相談しながら無理なく。

お金:高額療養費などの制度があります。PARP阻害薬の維持療法は費用がかさむことも。早めに相談を。

更年期・妊娠:卵巣を取ると更年期のような症状が出ることが。和らげる方法があります。妊娠の希望はごく早期なら温存の選択肢があるので、治療前に伝えて。

ご家族と体質BRCAなど遺伝性が分かれば、家族の検診・予防につながります。

お金と暮らしの制度を見る
お仕事:手術や抗がん薬の期間はそれなりにかかります。体力と相談しながら、無理のない範囲で。

お金:高額療養費などの制度があります。PARP阻害薬など飲み薬の維持療法は費用がかさむことがあるので、早めに窓口へ。

更年期・妊娠:両側の卵巣を取ると更年期のような症状が出ることが。和らげる方法があります。妊娠の希望は、ごく早期なら温存の選択肢があるので、必ず治療前に主治医へ。

ご家族と体質BRCAなど遺伝性が分かった場合、ご家族の検診・予防につながります。怖がりすぎず、相談という形で活かせます。

お金と暮らしの制度を見る
出典:国立がん研究センター がん情報サービス「卵巣がん」/日本婦人科腫瘍学会「卵巣がん治療ガイドライン」/FIGO進行期分類。各種診療ガイドラインを参照し、IROHAが独自に再構成しました。最終的な診断・治療は必ず担当医にご確認ください(公開時に専門医監修)。

2よくある質問

AI整理

自由診療と標準治療はどう違いますか?
標準治療は科学的根拠に基づき保険適用される治療です。自由診療は保険適用外の治療を含み、内容・費用・エビデンスの水準が施設により異なります。両者の違いを整理したうえで検討することが大切です。
セカンドオピニオンは受けてもよいのでしょうか?
セカンドオピニオンは患者さんの正当な権利であり、遠慮する必要はありません。IROHAでは相談前の情報整理からお手伝いしています。

3あなたの体験を投稿する

卵巣がんについてのご経験を、これから同じ状況になる方のために共有してください。

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