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前立腺がん

前立腺がんについて、医療知識をやさしい版から専門家向けまで段階的にまとめました。

※本ページは各種診療ガイドライン・公的機関の情報をもとに構成しています。個別の診断・治療方針を示すものではありません。必ず主治医にご相談ください。

いろはです。前立腺がんについて、どの情報を知りたいですか?

1前立腺がんとは

詳しく知りたい項目だけ開いてご覧ください。

大きな流れ
「前立腺がん」と言われると不安ですよね。でも——多くはゆっくり進むタイプで、あわてて決めなくていいがんです。中にはすぐ治療せず見守る(監視療法選択肢もあります。

方針は、PSAグリソンスコア・病期のリスクで決めます。選択肢が多いので、年齢・体・暮らし・副作用の希望で選べるのが特徴です。
「前立腺がん」と言われると不安ですよね。でも知ってほしいのは——多くはゆっくり進むタイプで、あわてて決めなくていいがんだということ。中にはすぐ治療せず、定期検査で見守る(監視療法という選択肢さえあります。

治療方針は、PSA(血液の数値)・グリソンスコア(がんの顔つき)・病期を合わせた“リスク”で決めます。選択肢が多い(監視・手術・放射線・ホルモン療法)ぶん、あなたの年齢・体・暮らし・副作用の希望で選べるのが特徴。だからこそ、納得して選ぶことが大切です。
検査・診断
「PSAが高い…がん?」——PSAが高い=がん、ではありません。加齢や炎症でも上がります。

PSA検査:血液検査。
MRI・直腸診:怪しい所を確認。
生検:組織を採って確定し、グリソンスコア(顔つき)を調べます。
CT・骨の検査:広がりを確認。

前立腺がんは骨に転移しやすい反面、調べる道具がよく揃っています。
「PSAが高いと言われた…がん?」——PSAが高い=がん、ではありません。前立腺炎や加齢でも上がります。流れはPSA→MRI→必要なら生検

PSA検査:血液検査。前立腺の状態を映す数値。
直腸診・MRI:しこりや怪しい所を確認。MRIで生検すべき場所を絞れます。
生検:針で組織を採り、がんの確定とグリソンスコア(顔つきの悪さ)を判定。
CT・骨シンチ・PET:広がり・骨転移を確認。

へぇポイント——前立腺がんは骨に転移しやすい反面、診断の道具(PSA・MRI・PSMA-PET等)が揃っていて、早く正確に評価できます。
PSA・直腸診を契機にmpMRI(PI-RADS v2.1)、標的(MRI融合)+系統的生検で診断。Gleason score/ISUP Grade Group 1〜5で悪性度。病期はTNM+転移検索(CT・骨シンチ、高リスクでPSMA-PET/CT)。PSA・Grade・T因子からNCCN/D’Amicoリスク分類(低/中間favorable・unfavorable/高/超高)。HRR遺伝子(BRCA等)・MSI/MMR、Decipher等のゲノム分類も再発リスク・治療選択に活用。
病期・リスク
前立腺がんは、「リスク分類」で治療を決めるのが特徴。3つのものさし——PSAグリソン・病期——で、低/中間/高リスクに分けます。下が早見表です。

ものさし中間
PSAの値10未満10〜2020超
グリソン6以下78〜10
広がり小さい中くらい大きい
3つがすべて低ければ「低リスク」。どれか1つでも高いと、その分リスクが上がります。
低リスク:見守る(監視療法)選択も。
中間〜高(限局):手術または放射線(高リスクはホルモンも)。
転移あり:ホルモン療法が中心。

「数字が高い=即治療」ではなく、リスクに応じて一緒に選びます。
前立腺がんは、ほかのがんと少し違って、病期(広がり)だけでなく「リスク分類」で治療を決めるのが特徴です。3つのものさし——PSAの値・グリソンスコア(がんの顔つき)・病期(T)——を合わせて、低/中間/高リスクに分けます。下が、その早見表です。

ものさし低リスク中間リスク高リスク
PSA(ng/mL)10未満10〜2020超
グリソンスコア6以下78〜10
病期(広がり)T1〜T2aT2bT2c以上
表の見かた:3つがすべて低い枠なら「低リスク」どれか1つでも高い枠に入ると、その分リスクは上がります(いちばん高い項目で判断するのが原則)。
低リスク:すぐ治療せず監視療法で見守る選択も。
中間〜高リスク(限局):手術または放射線。高リスクは放射線+ホルモン療法を組み合わせることも。
転移あり:ホルモン療法が中心+必要に応じ薬物。
へぇポイント:前立腺がんは「数字が高い=即・手術」ではありません。進行がゆっくりなタイプも多く、“あえて今は治療せず見守る”のが正解になることもある——だから、リスクに応じて“どこまでやるか”を一緒に選ぶのが今の診療です。
統計の数字、見てもいい?(読む前にひと呼吸)
前立腺がんは、日本の男性でもっとも多く診断されるがんのひとつ(年間およそ9〜10万人)。そして見通しがとても良いがんとして知られています。「5年相対生存率 全体で約99%」という数字があり、これは全体の目安であってあなた個人の見通しではないものの、前立腺がんが「ゆっくり進み、治療の選択肢も多い」がんであることをよく表しています。早期・限局であればさらに良好です。数字は地図の一部。気持ちがざわつくときは、無理に見なくて大丈夫です。〔出典:国立がん研究センター がん統計〕
治療法
前立腺がんは選択肢が多いのが特徴。

監視療法:低リスクなら、すぐ治療せず見守る。
② 手術:前立腺をとる(ロボット支援が普及)。
③ 放射線:外からの照射や、線源を埋め込む方法。手術と成績は近く、副作用の出方が違うので選べます。
ホルモン療法:男性ホルモンの働きを抑える治療。
⑤ お薬・緩和ケア:進行・再発時に。骨の痛みにも手当てがあります。
前立腺がんは選択肢が多いのが特徴。

監視療法:低リスクなら、すぐ治療せず定期検査で見守り、変化があれば治療へ。過剰な治療を避ける賢い選択肢。

② 手術:前立腺を摘出(ロボット支援が普及)。

③ 放射線:外部照射や、小さな線源を埋め込む組織内照射(小線源療法)。手術と治療成績は近く、副作用の出方が違うので選べます。

ホルモン療法(ADT):前立腺がんは男性ホルモンで育つため、その働きを抑える治療。高リスクや転移で中心になります。

⑤ 薬物(抗がん薬・新規ホルモン薬)/緩和ケア:進行・再発時に。骨転移の痛みには放射線や骨を守る薬も。
低リスクはactive surveillance(PSA・mpMRI・再生検)。限局は根治的前立腺全摘(RARP±郭清)or 放射線(IMRT/SBRT・小線源;中間unfavorable〜高で±ADT 4-36ヶ月)。高/超高リスクは放射線+長期ADT±アビラテロン。転移:ADT基盤にARSI(アビラテロン/エンザルタミド/アパルタミド/ダロルタミド)またはドセタキセル併用(up-front;ARCHES/TITAN/CHAARTED)。CRPC:ARSI・タキサン・ラジウム223(骨)・PARP阻害薬(HRR/BRCA;PROfound)・Lu-177-PSMA(VISION)を逐次。
リスク別
目安です。

低リスク:監視療法 or 手術/放射線。
中間:手術 or 放射線。
高リスク:放射線+ホルモン療法、または手術。
転移あり:ホルモン療法を基盤に薬を上乗せ。
目安です(年齢・体・希望と合わせて決めます)。

低リスク:監視療法 or 手術/放射線。
中間リスク:手術 or 放射線。
高リスク(限局):放射線+ホルモン療法、または手術。
転移あり:ホルモン療法を基盤に、薬を上乗せ。骨転移には症状に応じた治療。
再発・転移
前立腺がんは、再発しても“打てる手”がとても多いがんです。治療後にPSAが上がる「PSA再発」は早期サイン。ホルモン療法が効きにくくなっても、新しい薬・骨に効く薬などを切り替えながら長く付き合えます。骨の痛みにも手当てがあります。
前立腺がんは、再発しても“打てる手”がとても多いがんです。治療後にPSAが再び上がる「PSA再発」は、画像に出る前に気づける早期サイン。ホルモン療法が効きにくくなっても、新しいホルモン薬・抗がん薬・骨に効く薬(ラジウム223)・BRCA変異ならPARP阻害薬など、選択肢を切り替えながら長く付き合えます。骨転移の痛みには放射線や骨を守る薬が有効です。
遺伝子から考える
前立腺がんでも遺伝子が効きます。BRCAなどに変化があればPARP阻害薬が選べたり、家族のケアを考えたり。標準治療がひと区切りした方は遺伝子パネル検査も。

プレシジョンメディシンを詳しく
前立腺がんでも遺伝子が治療に効きます。BRCAなどDNA修復に関わる遺伝子に変化があれば、PARP阻害薬が選べたり、家族のケア(遺伝性)を考えたりできます。標準治療が一段落した方は、保険のがん遺伝子パネル検査も。

プレシジョンメディシンを詳しく
関連する薬
前立腺がんでは、ホルモン療法を基盤に、新しいホルモン薬・抗がん薬などを使い分けます。名前と使いどころは一覧で。

抗がん剤の薬剤一覧を見る
前立腺がんでは、ホルモン療法を基盤に、新規ホルモン薬・抗がん薬・骨に効く薬・(BRCA変異で)PARP阻害薬を使い分けます。名前と使いどころは一覧で。

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関わる科
すること
泌尿器科診断・手術・ホルモン療法の中心。まどぐち
放射線科放射線治療
緩和ケア骨の痛みなどを和らげる
主な役割
泌尿器科診断・手術・ホルモン療法の中心。窓口になることが多い
放射線科放射線治療(外部照射・小線源)
腫瘍内科進行・再発の薬物療法(病院による)
緩和ケア骨の痛みなどを和らげる
仕事・お金・排尿/性
お仕事:監視療法や放射線なら日常を続けやすい。手術後も多くは復帰できます。

お金:高額療養費などの制度があります。

排尿・性のこと:尿もれや性機能の変化が出ることがありますが、多くは時間や訓練・薬で改善します。言いにくいことこそ相談を。治療法で副作用の出方が違うので、選ぶ材料になります。

お金と暮らしの制度を見る
仕事:監視療法や放射線なら日常を続けやすい。手術後も多くは復帰できます。

お金:高額療養費など使える制度があります。

排尿・性機能:手術や放射線で、尿もれや性機能の変化が出ることがあります。多くは時間とともに改善し、骨盤底筋トレーニングや薬・リハビリで対処できます。言いにくいことこそ、担当医に相談してOK。治療法ごとに副作用の出方が違うので、選ぶ時の大事な判断材料になります。

お金と暮らしの制度を見る
出典:国立がん研究センター がん情報サービス「前立腺がん」/日本泌尿器科学会「前立腺癌診療ガイドライン」/UICC TNM第8版。各種診療ガイドラインを参照し、IROHAが独自に再構成しました。最終的な診断・治療は必ず担当医にご確認ください(公開時に専門医監修)。

2よくある質問

AI整理

自由診療と標準治療はどう違いますか?
標準治療は科学的根拠に基づき保険適用される治療です。自由診療は保険適用外の治療を含み、内容・費用・エビデンスの水準が施設により異なります。両者の違いを整理したうえで検討することが大切です。
セカンドオピニオンは受けてもよいのでしょうか?
セカンドオピニオンは患者さんの正当な権利であり、遠慮する必要はありません。IROHAでは相談前の情報整理からお手伝いしています。

3あなたの体験を投稿する

前立腺がんについてのご経験を、これから同じ状況になる方のために共有してください。

投稿ありがとうございました

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