乳がん
乳がんについて、患者・家族・専門医の声や研究データを一つにまとめました。
※掲載している声・件数の一部はイメージです。医療機関の評価・比較が目的ではありません。
いろはです。乳がんについて、どの情報を知りたいですか?
1乳がんとは
詳しく知りたい項目だけ開いてご覧ください。
大きな流れ
治療は、たった2つの組み合わせです。①その場所をなおす(手術・放射線)と、②体ぜんたいに効くお薬。この2つを、あなたのがんに合わせて配合します。
大事なのは——同じ乳がんでも、人によって効くお薬がちがうこと。だからまず検査で「あなたのがんの“せいかく”」を調べて、それに合わせて治療を決めます。順番は調べる→せいかくが分かる→あなた用に決める。
そして、これは覚えておいてください。乳がんは、早く見つかればなおる力がとても高いがんです。あわてなくて大丈夫。ひとつずつ、いっしょに見ていきましょう。
検査・診断
① さわって調べる(視触診)。
② マンモグラフィ:はさんで撮るレントゲン。小さな石灰のつぶに強く、自分で触れない小さなサインも見つけます。結果は1〜5の数字で「どのくらい疑うか」を表します。
③ エコー:痛くない・放射線なし。水のふくろか、かたまりかを見分けます。
④ MRI:広がりや反対側までくわしく。手術の範囲を決めるのに役立ちます。
⑤ 体ぜんたいの検査(必要なとき):ほかへ飛んでないか確認。
⑥ 生検:最後の決め手。細い針で組織を少し採って調べます。麻酔をするので、思ったより楽です。
この生検で、がんのせいかく(サブタイプ)も分かります。結果が出るまで数日〜2週間。待つあいだは不安で当たり前。分からないことは、遠慮なく聞いてくださいね。
病期・ステージ
決め方は3つの組み合わせ。しこりの大きさ(T)・わきのリンパ節(N)・遠くへの転移(M)。下が早見表です。
| T1 ≤2cm | T2 2〜5cm | T3 5cm超 | T4 皮ふや胸の壁にも | |
|---|---|---|---|---|
| N0 リンパ節なし | Ⅰ | ⅡA | ⅡB | ⅢB |
| N1 わきに少し | ⅡA | ⅡB | ⅢA | ⅢB |
| N2 わきにしっかり | ⅢA | ⅢA | ⅢA | ⅢB |
| N3 鎖骨の近くにも | ⅢC | |||
| M1 遠くにも | Ⅳ | |||
性質(サブタイプ)
・ホルモン受容体:女性ホルモンで大きくなるタイプ?(はい=ホルモンのお薬が効く)
・HER2:ぐんぐん増やすスイッチ?(はい=それを止めるお薬が効く)
・Ki67:増えるスピードの目安。
組み合わせると、だいたい4つに分かれます。
| タイプ | ホルモン | HER2 | 合うお薬 |
|---|---|---|---|
| ルミナルA | あり | なし | ホルモンのお薬 |
| ルミナルB | あり | なし〜あり | ホルモン+抗がん薬など |
| HER2型 | なし | あり | HER2のお薬+抗がん薬 |
| トリプル ネガティブ | なし | なし | 抗がん薬(+免疫の薬) |
治療法
① 手術:しこりの所だけとる「温存」と、ぜんぶとる「全摘」。わきは、まず“見張り番”のリンパ節だけ調べて、来てなければ大きく取りません(腕のむくみを防げます)。胸を作り直す「再建」もできます。
② 放射線:のこったがんを抑える仕上げ。温存のあとはふつう行います。週5回・3〜6週間、たいてい通いで。痛くありません。
③ お薬(タイプに合わせて):ホルモンのお薬・HER2のお薬・抗がん薬・免疫の薬を使い分け。手術の前にも後にも使います。
④ 緩和ケア:痛みやつらさをやわらげるケア。最後のためのものではありません。診断のときから受けていいんです。「つらい」は、ちゃんと伝えてくださいね。
ほかに、肩や腕のリハビリ、髪・肌のアピアランスケアも味方です。
ステージ別
・0期:手術。温存なら放射線も。タイプによってはホルモンのお薬で再発予防。
・Ⅰ〜Ⅱ期:手術が中心。温存なら放射線。タイプに合わせてお薬も。
・Ⅲ期:先にお薬で小さくしてから手術、そのあと放射線やお薬。
・Ⅳ期:お薬が中心。「長く・自分らしく」を目標に、つらさを和らげる治療も一緒に。
早い段階ほど「手術・放射線」、進むほど「お薬」が主役、という流れです。
再発・転移
再発には、もとの近くに出るものと、骨・肺などほかの場所に出るもの(遠隔転移)があります。遠くに出た場合、目標は「ぜんぶ取りきる」より「勢いを抑えて、つらさを減らし、自分らしく長く過ごす」に変わります。これはあきらめではなく、戦い方を変えること。
大事なこと——乳がんの転移は、お薬を切り替えながら長く付き合えることが多いんです。効きめが落ちたら次へ、と“持ち駒”がいくつもあります。骨の痛みには放射線やお薬など、症状ごとの手当てもあります。がまんせず、つらさは早めに伝えてくださいね。
経過観察
まず定期的な通院(経過観察)。診察や年1回くらいのマンモで、再発や反対側をチェック。「何かあってもすぐ気づける所にいる」と思うと、少し安心できます。
ホルモンのお薬は何年も(5〜10年)つづけることが多いです。これは“治っていない”からではなく、再発を長く抑える予防。つらい時は、勝手にやめずに相談を(量を調整できます)。
むりのない運動は再発を下げるという研究もあります。食事はバランスよく、お酒は控えめ、たばこはやめる。少しずつ、いつもの暮らしへ戻れます。気持ちの波も自然なこと。ひとりで抱えないでくださいね。
遺伝子から考える
標準治療がひと区切りした方は、保険の遺伝子パネル検査で、効くお薬を遺伝子から探すこともできます。
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関わる科
| 科 | すること |
|---|---|
| 乳腺外科 | 診断と手術の中心。まどぐち |
| 腫瘍内科 | お薬(抗がん薬)の専門 |
| 放射線科 | 放射線をあてる治療 |
| 形成外科 | 胸をつくり直す(再建) |
| 緩和ケア | つらさをやわらげる(いつでも) |
仕事・お金・妊娠
お仕事:辞める前に、ちょっと待って。働きながら治療できることが多いです。通院や副作用のことは、早めに先生・職場へ。
お金:高額療養費など、払うお金に上限をつける制度があります。一人で抱える前に確認を。
赤ちゃんのこと:これは早さが大事。望むなら、治療を始める“前”に先生へ相談を(卵子などを残す方法があります)。始まると選べないことがあるので、ここだけは早めに。
お金と暮らしの制度を見る
患者さん・ご家族・経験者、それぞれの立場からの声をタブで切り替えてご覧いただけます。
実際に乳がんの診断・治療を経験した患者さんご本人の声です。
「検診のマンモグラフィで見つかりました。乳房を残せる方法があると知り安心しました。」
「ホルモン療法を5年以上続けています。副作用との付き合い方を早めに相談できてよかったです。」
「若年での診断でショックでしたが、妊孕性温存についても説明を受けられ、選択肢を整理できました。」
患者さんを支えたご家族・身近な方の声です。
「抗がん剤治療中の家事・育児の分担が大変でしたが、周囲に相談できたことで乗り越えられました。」
「娘の治療に付き添う中で、自分にできることを見つけるまで時間がかかりました。」
「BRCA遺伝子検査を勧められ、自分自身のリスクについても考えるきっかけになりました。」
寛解された方、長期治療を経験された方、患者会・IROHA認定アンバサダーの声です。
「10年間、定期検査を続けています。最初は不安でしたが、今では前向きに過ごせています。」
「治療中の外見の変化について、経験者同士で情報を共有できる場が支えになっています。」
「正しい情報を分かりやすく届け、一人ひとりの不安に寄り添うことを大切に発信しています。」
IROHA提携専門医による動画・記事・コメントと、「エビデンスの読み解き方」「幸福寿命」の視点から病状を見つめる専門家の知見です。

HER2陽性乳がんに対する分子標的薬の治療成績
HER2というたんぱく質が陽性の乳がんに対しては、それを標的とした分子標的薬が、再発リスクの低下に寄与する可能性が国内外の研究で報告されています。
- 対象はHER2検査で陽性と判定された患者さん
- 手術前後の治療として検討されることが多い
- 効果・副作用には個人差があり、必ず担当医と適応を確認する必要がある
治療成績だけでは測れない「幸福寿命」を、身体・精神・社会・活力・共感の5つの指標(EMPSe)から可視化します。まずは簡単なチェックから始めてみましょう。
Q1. 身体(Physical):体調や痛み・睡眠に大きな支障はありませんか?
Q2. 精神(Mental):不安よりも、希望や前向きな気持ちを感じられていますか?
Q3. 社会(Social):家族・友人・仕事など、周囲とのつながりを保てていますか?
Q4. 活力(Energy):何かに挑戦したい、外出したいという気持ちはありますか?
Q5. 共感(Empathy):支え合える相手や、感謝を感じる場面はありますか?
今後、以下の専門家によるレビューも順次追加予定です。
近日公開
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国立研究開発法人 国立がん研究センター「がん情報サービス」の情報をもとに、IROHAが患者・家族向けに要約・整理しています。国立がん研究センターがIROHAを監修・推奨しているものではありません。
専門医監修前(確認中)の要約です
乳がんとは
主に乳管の細胞から発生し、一部は小葉から発生します。周囲組織への広がりや、血液・リンパを介したリンパ節・骨・肝臓・肺・脳への転移が起こることがあります。男性にも同様の治療方針で発生することがあります。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 男性の乳がんも女性と同様の考え方で治療が検討されます
医師へ確認するとよい質問
- 自分の乳がんは、乳管由来・小葉由来のどちらですか?
乳がんの主な症状
最も一般的な症状は乳房のしこりで、自己触診で気づく場合もあります。ほかに乳房のくぼみ、乳頭・乳輪の変化、左右非対称、乳頭からの分泌物などがみられることがあります。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- しこりがない段階で検診により発見されることもあります
医師へ確認するとよい質問
- 自分が気づいた症状は、がんの状態とどの程度関係がありますか?
乳がんの検査・診断
視診・触診でしこりやくぼみを確認し、マンモグラフィとエコー検査で病変を特定します。確定診断には細胞診または針生検による組織診が必要です。MRI・CT・骨シンチグラフィ・PET検査で広がりや転移を評価します。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 腫瘍マーカー検査は補助的なもので、診断の確定には使われません
医師へ確認するとよい質問
- 組織診の結果、サブタイプ判定のための検査結果はどうでしたか?
病期(ステージ)とサブタイプ
ステージは腫瘍サイズ・リンパ節転移・遠隔転移の有無で決まります。あわせて、ホルモン受容体・HER2・Ki67というタンパク質を検査し、「ホルモン受容体陽性」「HER2陽性」「トリプルネガティブ」などのサブタイプに分類されます。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 同じステージでも、サブタイプによって薬物療法の内容は大きく異なります
医師へ確認するとよい質問
- 自分のサブタイプは何で、それによってどんな治療の選択肢がありますか?
治療方針の考え方
ステージ・がんの性質・体の状態に基づいて検討されます。手術でがんを切除するのが基本で、病理診断の結果により術後の治療計画が検討されます。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 妊孕性温存の相談は、治療開始前に行うのが望ましいとされています
医師へ確認するとよい質問
- 今の自分に提案されている治療は、どのような理由で選ばれていますか?
手術
がんと周囲を切除して乳房を残す「乳房部分切除術」(術後に放射線治療が必要)と、がんが広範囲な場合の「乳房全切除術」があります。転移判定後、必要に応じて腋窩リンパ節郭清も行われます。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 乳房部分切除術を選んだ場合、術後の放射線治療は前提となります
医師へ確認するとよい質問
- 自分は部分切除・全切除のどちらが対象になりますか?再建の選択肢はありますか?
薬物療法
サブタイプに応じて、ホルモン療法薬、分子標的薬(抗HER2薬等)、細胞障害性抗がん薬、免疫チェックポイント阻害薬が使われます。手術前・手術後・組み合わせなど、タイミングも状況に応じて選択されます。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 使う薬剤の種類は、サブタイプによって大きく異なります
医師へ確認するとよい質問
- 自分の薬物療法は、手術前・手術後のどちらで行われますか?その理由は?
放射線治療
乳房部分切除術の後は、原則として残った乳房の組織に照射します。一般的には週5回、4〜6週間程度の照射期間とされています。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 照射期間や範囲は、手術の方法や個々の状態によって調整されます
医師へ確認するとよい質問
- 自分の場合、放射線治療にはどのくらいの期間・頻度で通う必要がありますか?
乳がんの主な危険因子
女性ホルモン(エストロゲン)への曝露が深く関与しています。経口避妊薬の長期使用、閉経後ホルモン補充療法、初経年齢の低さ、出産経験がないこと、飲酒、閉経後の肥満、運動不足などが危険因子とされ、BRCA1/2遺伝子変異も関連します。
特に確認しておきたい点/医師への質問
特に確認しておきたい点
- 血縁者に乳がん・卵巣がんが多い場合は、遺伝カウンセリングも選択肢の一つです
医師へ確認するとよい質問
- BRCA1/2などの遺伝子検査は、自分にも当てはまりますか?
※本セクションは、国立研究開発法人 国立がん研究センター「がん情報サービス」(乳がんページ)の掲載情報をもとに、IROHAが要約・整理して作成した下書きです。国立がん研究センターがIROHAを監修・推奨・提携しているものではありません。個別の治療方針は必ず主治医にご確認ください。
国立がん研究センターの情報更新・研究発表をもとにお伝えします。
「がん情報サービス」乳がんページの治療項目が更新されました
国立がん研究センターの乳がんに関する解説ページのうち、治療の項目が更新されています。詳細はがん情報サービスの乳がんページでご確認いただけます。
※本セクションは国立研究開発法人 国立がん研究センターの公開情報をもとに構成しています。IROHA独自の記事は掲載していません。国立がん研究センターがIROHAを監修・推奨しているものではありません。
立場に応じて、AIが要点を整理します。
ホルモン受容体・HER2などのサブタイプによって治療方針が大きく変わります。妊孕性温存など将来設計に関わる選択肢も、治療開始前に相談しておくとよいでしょう。
家事・育児との両立や、外見の変化へのケアなど生活面の支援が重要です。同じ経験を持つ方とのつながりも支えになります。
サブタイプ・病期に応じた個別化治療が中心です。妊孕性温存やリンパ浮腫予防など、長期的なQOLの視点も重要な要素です。
11よくある質問
AI整理
乳がんは遺伝しますか?
乳房を残す治療はできますか?
自由診療と標準治療はどう違いますか?
セカンドオピニオンは受けてもよいのでしょうか?
12あなたの体験を投稿する
乳がんについてのご経験を、これから同じ状況になる方のために共有してください。
投稿ありがとうございました
内容を確認のうえ、このページに掲載させていただく場合があります。