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乳がんの再発の時期・場所・症状を整理したイメージ図

乳がんの再発とは?
再発しやすい時期・場所・気になる症状

2026年10月2日公開・IROHA編集部(国立がん研究センター「がん情報サービス」、日本乳癌学会「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」をもとに作成)

乳がんの治療を終えたあと、多くの方が心のどこかで抱えているのが「再発したらどうしよう」という不安です。不安を少しでも小さくするために、まずは「再発とは何か」「いつ・どこに起こりやすいのか」「どんな症状に気をつければいいのか」を、正しく知っておきましょう。

この記事のポイント
  • 再発とは、治療で見えなくなったがんが再びあらわれること。「局所領域再発」と「遠隔転移(遠隔再発)」がある
  • 術後2〜3年や5年前後に多い一方、10年、20年後にあらわれることもある
  • 骨・肺・肝臓・脳など、部位によって出やすい症状が違う。ただし症状がないことも多い
  • 気になる症状が続くときは、次の受診日を待たずに担当医に相談を

乳がんの再発とは

再発とは、治療によって見かけ上なくなったことが確認されたがんが、再びあらわれることです。

乳がんの場合、手術の時点ですでに、検査でも見えないほど小さながん細胞のかたまり(微小転移)が体のどこかに潜んでいることがあります。それが時間をかけて大きくなり、目に見える状態で出てきたものが「再発」です。再発は、手術や治療が失敗したという意味ではありません。

「局所領域再発」と「遠隔転移」の違い

乳がんの再発は、あらわれる場所によって大きく2つに分けられます。どちらなのかによって、治療の考え方が変わります。

種類あらわれる場所治療の考え方(概要)
局所領域再発手術をした側の乳房、その周りの皮膚や胸壁、わきの下などのリンパ節遠隔転移がなければ、手術や放射線治療などで治癒を目指せる場合がある
遠隔転移(遠隔再発)骨、肺、肝臓、脳など、乳房から離れた臓器薬物療法が中心。がんの進行を抑え、症状を和らげながら生活の質を保つことを目指す

治療について詳しくは、特集の3本目「乳がんが再発したら」で解説しています。

再発しやすい時期は?

乳がんの再発は、手術後2〜3年、または5年前後に起こることが多いとされています。一方で、10年後や20年後にあらわれることもあるのが乳がんの特徴です。

特にホルモン受容体陽性の乳がんでは、術後5年以上たってからの再発もあることがわかってきました。そのため、再発を防ぐ目的で、術後のホルモン療法を5年より長く(合計7〜10年)続けることが勧められる場合があります。続ける期間は、再発を防ぐ利益と副作用などとのバランスで、担当医と相談して決めます。

部位ごとに気をつけたい症状

再発・転移した場所によって、次のような症状が出ることがあります。

部位出ることがある症状
骨転移した場所の痛み(腰や背中、手足など)
肺息切れ、咳
肝臓おなかの張り、みぞおちの押されるような痛み
リンパ節首やわきの下の腫れ・しこり
脳頭痛、めまい、手足のまひ

ただし、再発していても症状がないことも多く、逆にこれらの症状があっても、再発とは関係のない原因であることもよくあります。

こんなときは、次の受診日を待たずに相談を
同じ場所の痛みが続く、咳や息切れが長引く、しこりや腫れに気づいた、頭痛が続くなど、いつもと違う症状が続くときは、担当医や病院に連絡しましょう。

不安との付き合い方

治療後は、ちょっとした痛みでも「再発では」と不安になることがあります。気になる症状は遠慮なく担当医に伝えてよい一方、不安から何カ月かおきに必要以上の検査を受け続けることは勧められていません。症状がないときの経過観察の受け方は、特集の2本目「術後の経過観察はどう受ける?」で解説しています。

ひとりで抱えきれないときは、全国のがん診療連携拠点病院などにある「がん相談支援センター」で、患者さんや家族が無料で相談できます。

よくある質問

乳がんの再発はいつまで気をつければいいですか?

手術後2〜3年や5年前後に多いとされますが、10年、20年後にあらわれることもあります。特にホルモン受容体陽性の乳がんでは、5年以降の再発もあることがわかっています。治療後も定期的な診察を続け、気になる症状があれば相談しましょう。

局所再発と遠隔転移はどう違いますか?

局所領域再発は、手術をした側の乳房や周りの皮膚・リンパ節に起こるもの、遠隔転移は骨・肺・肝臓・脳など離れた臓器に起こるものです。遠隔転移がない局所領域再発では、手術などで治癒を目指せる場合があります。

再発するとどんな症状が出ますか?

骨なら痛み、肺なら息切れや咳、肝臓ならおなかの張り、脳なら頭痛やめまいなど、部位によって異なります。ただし症状がないことも多く、症状があっても再発以外の原因であることもあります。続く症状は担当医に相談してください。

出典:日本乳癌学会「患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版」Q40/がん情報サービス「乳がん 治療」/同 Q32(情報確認日:2026年10月2日)

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