「先生に聞きたいことがあるけど、時間がなくて聞けなかった」「自由診療について聞いたら怒られそうで言い出せない」——がんの治療中、こうした「聞けない」という状況を経験する患者さんは非常に多くいます。
萬院長は、患者さんの心理的な不安を「情報の混乱」と「感情の孤立」の2つに分けて考えています。この記事では、不安の正体を理解し、主治医や専門家にうまく相談するための視点をお伝えします。
がんの不安の2つの種類
患者さんが感じる不安は、大きく2種類に分けられます。
「情報の不安」と「感情の不安」
- 情報の不安:「何を選べばよいかわからない」「自由診療は本当に効くのか」「費用がどれくらいかかるのか」など、知識・情報の不足から来る不安
- 感情の不安:「死ぬのが怖い」「家族に迷惑をかけたくない」「孤独に感じる」「怒りが収まらない」など、感情的な苦しさから来る不安
これら2種類の不安は、対処法が異なります。情報の不安には「整理と理解」が有効ですが、感情の不安には「共感と傾聴」が必要です。IROHAのAIナビは主に「情報の整理」を担い、感情の不安には専門のカウンセラーや緩和ケアチームが適しています。
「主治医に聞けない」が起きる理由
多くの患者さんが主治医に聞けない理由を整理します。
- 診察時間が短く、準備できていないと話せない
- 「自由診療のことを聞いたら関係が悪くなるかも」という不安
- 「こんなことを聞くのは失礼かも」という遠慮
- 「どう言葉にすればいいかわからない」という言語化の難しさ
- 「どうせ変わらない」という無力感
患者さんが「聞けない」のは、患者さんのせいではありません。医療の場が「患者が主体的に質問しやすい構造」になっていないことが多い。だからこそ、事前に頭の中を整理することが大切です。
相談前の「整理」が最も重要
萬院長は、患者さんへの説明において「専門用語を使いながらも、比喩を多用する」スタイルを大切にしています。患者さんが直感的に理解できる言葉で話し合えるようになることが、「聞けない」を解消する第一歩です。
診察前に紙に書き出しておくと役立つこと
- 今一番不安なこと・聞きたいことを3つに絞る
- 「いつから・どのくらい・どんな状況で」という具体的な症状や経緯
- 自分が大切にしていること(副作用を減らしたい、仕事を続けたい など)
- 自由診療・補助療法に興味があれば「選択肢として聞きたい」と一言添える
- 次の診察までに確認したいことをリスト化する
メンタルはがん治療の成績に関わる
萬院長は、海外の統合医療センターの知見を引用しながら、メンタルの状態が治療成績に影響する可能性があると考えています。食事・免疫・生活習慣だけでなく、精神的な安定や「生きたいという意志」も治療を支える要素です。
特に注目されているのが「トラウマの解除」という視点です。長期的なストレス・過去のトラウマ・否定的な感情が免疫機能に影響する可能性があり、心理的なケアが治療の一部として重要視されています。
不安や悩みを一人で抱え込まないことが、結果として免疫環境を整えることにつながるかもしれません。
相談できる場所を知っておく
主治医以外に相談できる場所を整理しておくことも重要です。
- 緩和ケアチーム:疼痛・倦怠感・精神的苦痛のサポート(入院中・外来でも対応可能)
- がん相談支援センター:全国のがん診療連携拠点病院に設置(無料相談)
- 患者会・コミュニティ:同じ経験を持つ方との交流が精神的支えになる
- IROHAのAIナビ:情報整理・選択肢の比較・相談準備に活用