「腹膜播種があります」と告げられたとき、頭が真っ白になり、何を聞けばいいのかわからなくなるのは自然なことです。この記事では、落ち着いて次の一歩を踏み出すために、まず確認しておきたいことを整理しました。
1. 診断の根拠を確認する
腹膜播種は、CTなどの画像で「疑われている」段階のこともあれば、審査腹腔鏡などで「確認されている」こともあります。まずは、自分の診断が何にもとづいているのかを確認しましょう。
- 腹膜播種は確定ですか、それとも疑われている段階ですか?
- 腹水はありますか?腹膜以外への転移はありますか?
- まだ結果が出ていない検査はありますか?
2. 治療の「目的」を聞く
提案された治療が、何を目指しているのかを確認すると、説明を理解しやすくなります。また、その治療が標準的な治療なのか、臨床試験なのかも、大切な確認ポイントです。
- この治療の目的は何ですか?
- この治療が提案された理由を教えてください。
- ほかに標準的な選択肢はありますか?
- この治療は標準診療ですか、臨床試験ですか?
3. 症状や生活のことも遠慮なく伝える
痛みやおなかの張り、食事がとれないこと、仕事や家族のこと、不安な気持ちも、治療チームに伝えてよいことです。つらさを和らげるケアは、治療と並行して受けられます。どんな症状があったらすぐ連絡すればよいかも、あらかじめ確認しておきましょう。
4. セカンドオピニオンという選択肢
セカンドオピニオンとは、今の担当医とは別の医師に、診断や治療の選び方について「第2の意見」を聞くことです。今の担当医のもとで治療を続けることを前提にした仕組みで、転院とは違います。
- 受けるには、担当医に紹介状(診療情報提供書)や、検査結果・画像データを用意してもらいます。
- 公的医療保険が使えない自由診療のため、費用は全額自己負担で、病院によって異なります。
- セカンドオピニオンの医師は、検査や治療は行いません。結果を今の担当医に伝え、あらためて治療方針を話し合います。
- 「担当医に言い出しにくい」と感じたら、がん相談支援センターや看護師に伝え方を相談できます。
5. 臨床試験について知る
臨床試験は、新しい薬や治療法の安全性や効果を確かめるための研究です。最新の治療を受けられる機会になる一方で、予期しない副作用が起こる可能性や、追加の検査・通院が必要になることもあります。年齢やがんの状態、これまでの治療などの参加条件があります。
国立がん研究センター「がん情報サービス」の「がんの臨床試験を探す」で、国内の臨床試験を調べることができます。参加できそうなものが見つかったら、その情報を持って担当医に相談しましょう。
6. ひとりで抱え込まない:がん相談支援センター
全国のがん診療連携拠点病院などにある「がん相談支援センター」では、患者さんや家族が無料で相談できます。検査や治療のことだけでなく、セカンドオピニオン、緩和ケア、臨床試験、仕事や医療費など、生活への影響についても相談できます。
聞きたいことを選んで、メモとして持っていけます
「腹膜播種と言われたあなたへ」のページでは、診断・検査・治療方針・セカンドオピニオンなどの質問を選んで、コピーや印刷ができます。次の診察の準備にご活用ください。
- 国立がん研究センター「がん情報サービス」セカンドオピニオン
- 国立がん研究センター「がん情報サービス」研究段階の医療(臨床試験、治験など)について
- 国立がん研究センター「がん情報サービス」がんの臨床試験を探す
- 国立がん研究センター「がん情報サービス」緩和ケア