「スキルス胃がんです」と告げられて、インターネットで調べるほど不安になっていませんか。この記事では、スキルス胃がんとはどんな胃がんなのか、そして「スキルス」「4型」「病理組織型」といった言葉の違いを、国立がん研究センター「がん情報サービス」の情報をもとに整理します。

スキルス胃がんとは

胃がんの中には、胃の壁を硬く厚くさせながら広がっていくタイプがあり、これを「スキルス胃がん」と呼びます。

スキルス胃がんは、胃の内側の粘膜に目立った変化があらわれにくいため、検査を受けていても、進行していない段階で見つけるのが難しいといわれています。「どうしてもっと早く見つからなかったのか」と自分を責めてしまう方もいますが、見つけにくい性質をもつがんであることを知っておいてください。

「スキルス」「4型」「病理組織型」は同じ意味?

説明の中では、似たような言葉がいくつも出てきます。これらは、がんを見る角度が違う言葉で、完全に同じ意味ではありません。

言葉の整理

3つの言葉の違い

  • スキルス:胃の壁に沿って広く、硬く広がるタイプの胃がんを指して使われる言葉
  • 肉眼型(4型など):内視鏡や画像で見たときの、がんの形による分類
  • 病理組織型:採取した組織を顕微鏡で調べてわかる、がん細胞の特徴による分類

胃がんのほとんどは「腺がん」というタイプで、顕微鏡で見た細胞や組織の特徴から、大きく「分化型」と「未分化型」に分けられます。一般に、分化型は進行がゆるやかで、未分化型は進行が速い傾向があるとされています。

臨床研究では、4型や大型の3型の胃がんが「スキルス型」として扱われることもあります。だからこそ、「スキルス胃がん」という呼び名だけでなく、自分の正式な病理診断名や病期(ステージ)を確認することが大切です。

どんな症状がある?

胃がんは、早い段階では自覚症状がほとんどなく、かなり進行しても症状がない場合もあります。代表的な症状には、次のようなものがあります。

  • 胃の痛み・不快感・違和感
  • 胸やけ、吐き気
  • 食欲がない

ただし、これらは胃がん以外の病気でも起こる症状です。症状だけで判断せず、気になる変化は担当医に伝えましょう。

腹膜への広がりについて

スキルス胃がんでは、治療方針を考えるうえで、おなかの中の腹膜への広がり(腹膜播種)を確認することが大切になる場合があります。ただし、「スキルス胃がん=必ず腹膜播種がある」という意味ではありません。腹膜播種については、「腹膜播種とは?どうして起こり、どう見つかるのか」でくわしく解説しています。

担当医に聞いてみましょう

まず確認したいこと

  • 私の正式な病理診断名を教えてください。
  • スキルス、4型、病理組織型は、私の場合それぞれどういう意味ですか?
  • 現在のステージ(病期)は何ですか?
  • 腹膜播種は確定ですか、それとも疑われている段階ですか?
出典(情報確認日:2026年9月30日)
  • 国立がん研究センター「がん情報サービス」胃がん
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療を代替するものではありません。症状や治療については、必ず担当医・医療スタッフにご相談ください。症状が急に悪化したときは、次の予約日を待たずに治療を受けている医療機関へ連絡してください。